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[新連載のご案内]
10万学級のデータで分かった!! 10万学級の調査を踏まえ、学級の実態に合わせた新たな学級経営を提案 いま、学級経営が難しい――。「子どもたちが自分たちでは集団になれない」「対人関係をうまくつくることができない」。このような教師の嘆きの声が強くなってきている。いじめや学級崩壊などの問題もますます複雑化し、山積する課題に頭を抱えている若い教師が増えているという。そこで、本紙では、若い教師に向け新たな学級経営のあり方を提言する「10万学級のデータでわかった!! できる教師の学級経営」と題する連載を、来年1月からスタートすることとした(月2回掲載)。執筆を担当するのは、心理学的なアプローチで学級経営を研究して多くの成果をあげ、学校現場でも多くの教師から支持されている都留文科大学の河村茂雄教授及び同教授の研究室スタッフ。同教授の研究の概要及び連載のコンセプトをまとめた。 いじめ、不適応、学級崩壊を乗り切るために 学級経営の様相が変化したのは91年ごろからであるといわれている。普通の子でも、誰でもが不登校になる可能性があるという状況が顕著になり、そして5年後に学級崩壊が多発し、マスコミを賑わすようになる。チャイムが鳴っても席に着けない、集団生活になじめない、挨拶ができない、言葉遣いがひどいなど、これまでとは明らかに異なる実態が子どもたちの間で見えるようになってきた。 このような状況を河村教授は、「それ以前の子どもたちは集団になれたので、教師は指示を出して子どもたちを動かせばよかった。しかし、いまは自分たちでは集団になれなくなった。集団になれるように育てる、子どもたちがつながれるよう支援する必要が出てきた」と分析する。 さらに、「行動規 範があやふやで、セルフコントロールができない」「自我の成熟が弱い」「自分の意志が弱く、雰囲気に流される」などの特徴も現れるようになり、従来の学級経営の技法が通用しなくなってきた。
「このような状況に対応するには、まずアセスメントをしっかりしなくてはならない」と考える同教授は、10年ほど前に心理テストである「Q―U」を開発した。これは、学校・学級生活への不適応、不登校、いじめ被害の可能性の高い子どもを早期に発見できるという特長をもち、さらに、学級集団の崩壊の可能性を的確に推測できる唯一の標準化された心理テストとして、学校現場に高い評価をもって迎え入れられた。
これまでに小・中・高校の10万学級以上で実施され、その結果をもとに同教授の研究室では、全国の学校にアドバイスを送っている。
「80年代までは、実態を把握しなくても、指導書通りの学級経営をすればよかった。しかし、いまは無理である。より的確なアセスメントに基づいて教育実践をする、その取り組みこそが教育の専門家として必要だ」と強調する。
特に、今後は教員の大量採用時代となり、20代の若い教師が数多く教壇に立つようになる。新任であっても若手であっても、学級経営を適切に進めることができなくては現場は混乱するし、最も困るのは児童・生徒である。
「Q―U」で得た10万学級の膨大なデータをもとに、この時代に対応できる学級経営のあり方を同教授及び研究室のスタッフから若手教師に教授してもらおうというのが、新連載「10万学級のデータでわかった!! できる教師の学級経営」の骨子である。
連載では現代の子どもたちに対応するにはどうしたらよいか、学級経営のスタート、学級づくりのポイント、学級の実態に合わせた授業のつくり方など、いじめ問題や学級崩壊にも焦点を当てながら論じていく。また喫緊の課題でもある保護者とのかかわり、他の教師とのかかわりなどにも言及していく予定である。
スタートは来年1月からで、1年間にわたって連載する。(11月20付紙面より)
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