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[7月29日]

◇特支教育の在り方特別委が初会合
 

中央教育審議会初等中等教育分科会特別支援教育の在り方に関する特別委員会の初会合が7月20日に都内で開かれた。
今後、就学相談・就学先の決定、特別な支援の必要な子どもへの配慮の在り方や必要な体制・環境整備について討議し、関係団体からのヒアリングを経て、今年度内に中間的なとりまとめを行う。

◇学力調査への追加教科で意見

 全国的な学力調査の在り方等に関する専門家会議の第3回会合が7月16日、都内で開かれ、委員3人から、学力調査に追加したい教科として、社会と理科と英語についての検討資料が提出され、意見が述べられた。

◇仙台市がスタートカリキュラム

 文科省は7月16日、第8回幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続のあり方に関する調査研究協力者会議を開き、9月のまとめに向けて、検討ワーキンググループのメンバーを決めた。この日の会合では、今年度から小学校入学時に、幼小の円滑な接続を図るスタートカリキュラムを実施している仙台市の事例が示された。


[7月22日]

◇全国説明会で学習評価4観点を解説
 

文部科学省が7月8日に開催した小・中学校および特別支援学校の新学習指導要領の全面実施に向けた全国説明会で伯井美徳教育課程課長が、学習評価の今後の方向性について説明した。
学習評価の新しい観点は「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」の4つ。このうち「思考・判断・表現」は、各教科の内容などに即して思考・判断したことを、言語活動を中心とする表現に係る活動と一体的に評価する観点として新たに設定された。また改正学校教育法に示された学力の3つの要素との関係についても示された。

◇コミュニケーション教育本格検討へ

 子どもたちのコミュニケーション能力育成のために設置された文科省の「コミュニケーション教育推進会議」が7月14日、東京都千代田区の学術総合センターで同推進会議とその下部組織である「教育」と「連携・普及」のワーキンググループとの合同会議を開き、趣旨や意義の徹底、今後の予定などを決めた。同会議の推進役である同省の鈴木寛副大臣はこの日の会議で「施策によっては来年度の概算要求に反映させたい」との強い意向を示し、コミュニケーション教育が本格的な検討段階に入った。11月中には中間まとめを公表する予定。

◇「音楽学習が好き」は約7〜8割

 「音楽の学習が好き」と考える小・中学生は、約7〜8割に達していることが、国立教育政策研究所教育課程研究センターが7月6日に発表した「特定の課題に関する調査(音楽)」の結果で明らかされた。


[7月19日]

◇学級編制と教員定数改善で提言
 

中教審初等中等教育分科会は7月12日の会合で、教職員定数改善の方向性を示した「今後の学級編制及び教職員定数の改善について」の提言案ついて、検討・了承した。
提言の主なポイントには、「小・中学校の学級編制の標準を現行の40人から引き下げる」「設置者の市町村の学級編制に関する権限を都道府県教育委員会から市町村教育委員会へ委譲する」などが盛り込まれた。文科省ではこの提言を受けて、教職員定数改善計画をまとめ、来年度概算要求に反映させる。

◇新要領全面実施に向け全国説明会

 新学習指導要領全面実施に向けた全国説明会が7月8日、都内で行われた。説明では今年度中に文部科学省が、「言語活動の充実に関する指導資料(小・中学校対象)」や「『道徳』に関する指導資料(小・中学校対象)」「『総合的な学習の時間』に関する指導資料(小・中学校対象)」などを作成し、新学習指導要領全面実施を支援する。また今年11月にかけて「各教科等担当指導主事連絡協議会(小・中・高校)」「特別支援教育教育課程等研究協議会」を開催し、広報・周知活動を推進する。

◇教科書・教材のデジタル化を推進

 文部科学省は7月7日、省内で第7回学校教育の情報化に関する懇談会(安西祐一郎座長)を開き、今年4月からの委員間の討議とウェブサイトから寄せられた意見をまとめ、「教育の情報化ビジョン骨子(素案)」として発表した。素案は(1)21世紀にふさわしい学校と学びの創造(2)学びの場における情報通信技術の活用(3)校務の情報化の在り方(4)教員への支援の在り方(5)特別支援教育の情報化(6)学校教育の情報化の着実な推進――の各章で構成。特に、今後の学校教育における重要なツールとされる教科書・教材のデジタル化の推進を強く打ち出しているのが注目される。


[7月15日]

◇常用漢字改定で教育上の対応審議へ
 

今年末にも予定されている「改定常用漢字表」の内閣告示に備え、文部科学省は7月7日、省内で、常用漢字表改定に伴う学校教育上の対応に関する専門家会議の初会合を開いた。
同会議は、新たに追加される漢字などの学校教育上での取り扱いなどについて協議するのが目的。委員からは「検討結果はできるだけ早く出す必要がある。少なくとも中学校の新しい教科書に間に合うようにすべきだ」などの意見が出された。

◇資質特別部会が第2回会合

 教員の資質能力向上特別部会の第2回会合が7月7日、東京都千代田区の東海大学校友会館で開催された。委員から、「学校現場の実践事例集をつくり、養成課程で実践的専門性を育ててほしい」「教員の資質能力追跡調査から、養成課程と現場で自己評価が低かったのは(1)学習評価(2)学級経営(3)生活指導で、今後の養成課程と教員研修上の課題」などの意見が述べられた。

◇安全管理の徹底を

 6月18日、愛知県豊橋市立章南中学校1年生の西野花菜さんが、静岡県浜名湖の県立三ヶ日青年の家で、野外活動として体験訓練をしていたカッターボートが転覆し死亡した。事故を受け文部科学省は、金森越哉初等中等教育局長と布村幸彦スポーツ・青少年局長の連名で、「学校における自然体験活動の安全な実施及び青少年教育施設における安全管理の徹底について」と題する通知を、6月21日付で、各都道府県知事、各都道府県・各指定都市教育委員会などに向けて発出した。


[7月12日]

◇初任者に学級経営研修を実施
 

新規採用教員採用割合が急増し、教員の資質向上を図るねらいから、東京都教育委員会は今年度、教員を育てる学級経営研修事業をスタートさせた。
対象となる新規採用教員(学級経営研修生)は、教職経験も社会人経験もない新規採用の小学校で学級担任を担当する教員で、初任者研修に加えて、ベテラン教員(新人育成教員、再任用短時間勤務)とペアで、学級を担任しながら、ベテラン教員からの指導・助言のもとに校内での「学級経営研修」を受ける。今年度は83人の新人育成教員が都内の公立小学校に配置された。

◇市町村教委に悉皆求める意見

「全国的な学力調査の在り方等の検討に関する専門家会議」の第2回会議が、6月30日、中央合同庁舎で開催された。事務局から報告された全国学力・学習状況調査に関するアンケートの速報によると、1334市町村教委の25%が「抽出調査+希望利用がよい」、21%が「抽出調査のみがよい」、49%が「悉皆調査がよい」と回答し、希望利用を含めた抽出派46%を悉皆派が上回っていた。

◇81%が学校関係者評価を実施

 文部科学省はこのほど、学校評価等実施状況調査の結果(平成20年度間)を公表した。全国の国公私立学校の81%が「努力義務」とされている学校関係者評価を平成20年度中に実施したことがわかった。18年度間よりも約32ポイント増加していた。また学校関係者評価を実施した学校の99%が、評価の実施を「役に立った」と感じていた。


[7月5日]

◇教員の資質能力向上特別部会が初会合
 

中央教育審議会の教員の資質能力向上特別部会の初会合が、6月29日に省内で開催された。部会長には田村哲夫中教審副会長・学校法人渋谷教育学園理事長が選任された。田村部会長は「年内に一定の方向性と問題の整理を行う」などと、同特別部会の今後の道筋について語った。

◇青少年のサイト利用で調査

 文部科学省は6月22日、「青少年が利用するコミュニティサイトに関する実態調査」の結果をまとめた。昨年12月から今年3月まで、青少年の利用者数が多いと思われる20サイトについて、約10万件の投稿を確認したもの。それによれば、▽投稿者の学校種別は高校が約50%、中学校が約40%▽問題のある投稿は個人情報の掲載が全体の60%▽問題のあるサイトは学校非公式サイトからプロフやSNSに移行している▽特定のサイトに特定の種類の注意を要する投稿や問題のある投稿が集中▽問題のある書き込みに対し運営側の監視が不十分――などが分かった。

◇「掃育」で積極性育てよう

 「掃除を通して育成される児童の力」をテーマに株式会社ダスキンがプレスセミナーを開催した。このなかで社団法人日本家政学会長の大竹美登利東京学芸大学副学長は、小学校の家庭科での掃除の学習時間は、5、6年生を通しても1〜2時間程度だが、毎日15分の掃除時間が週に5日、年間35週間として、総計を1時間授業の45分間として割ると、58時間と15分の授業時間に相当する。この時間を「掃(除教)育」(そういく)としてうまく活用したらどうだろうか、と提案した。


[7月1日]

◇望ましい学級規模は26〜30人
 

文部科学省はこのほど、「今後の学級編制及び教職員定数の在り方に関する意見募集」の集計結果をまとめた。それによると、教職員が考える小・中学校での望ましい学級規模は「26〜30人」が最も多く、保護者では「26〜30人」に次いで「21〜25人」とする意見も多く、教職員よりも小規模学級を望む傾向が保護者に見られた。また、教職員定数についての意見では教職員は司書教諭や学校司書の配置を、保護者は教員の複数配置・複数担任を望む回答が目立った。

◇人材への十分な投資を

 文部科学省は6月18日、教育、科学技術・学術、スポーツ、文化・芸術にわたる同省全体の施策を広く国民に紹介することを目的とした平成21年度の「文部科学白書」を公表した。特に、「わが国の教育水準と教育費の問題」に切り込み、「国際的にみて家計の教育費負担が大きく、それに比べて、公財政支出が少ない」「経済的な格差が教育的な格差に影響し、格差の固定化や連鎖につながる恐れがある」とし、今後は、「質の高い教育を実現し、教育の機会を確保するためには人材への教育投資が必要」と指摘している。

◇ICT活用指導力で三重県がトップ

 文部科学省は6月22日、昨年度の学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(速報値)をまとめた。それによれば、校務用コンピュータや電子黒板のある学校の割合などICT環境の整備が進んでいることが分かった。また、教員のICT活用指導力で三重県が活用能力5項目すべてでトップとなった。


[6月28日]

◇40人学級を引き下げ
 

中央教育審議会初等中等教育分科会は6月18日の会合で、「今後の学級編制及び教職員定数の改善について」の提言の骨子を検討した。現行40人の学級編制の標準の引き下げに言及し、その具体的な数値は文部科学省が定める方針とした。また、早急に新たな教職員定数改善計画を策定し、確実に実施することが求められた。同省では、概算要求に間に合うよう、次回会合で提言をまとめたい考えだ。

◇教員用PCの1人1台は3割台

 社団法人日本教育工学振興会(JAPET)はこのほど、「第7回教育用コンピュータ等に関するアンケート調査」の結果をまとめた。コンピュータ教室1人1台の整備などICTの学校教育への導入の進捗状況が明らかにされた。このなかでコンピュータの教員1人1台の設置が小・中学校ともに3割台に留まり、依然として私物コンピュータの持ち込みが少なくない実態も明らかにされた。

◇少人数は「やる気」につながらない

 少人数指導やTTは「やる気」につながらない――。相模原市立総合学習センターはこのほど、「子どもの『やる気』を引き出す」と題する調査研究結果をまとめた。小・中学校の児童生徒および教職員を対象に、アンケートを軸にして「やる気」の構造を明らかにしようとしたもの。その結果、子どもたちと教師の間では、「やる気」を出す授業の形態について食い違いがあることがわかった。


[6月24日]

◇小中8割が土曜日授業実施
 

東京都教育委員会は5月27日、今年度の公立小・中学校の土曜日の授業実施に関する調査結果をまとめた。それによると、今年度、学期中の土曜日に授業を行う日数は、小・中学校ともに「学期に1回程度」(年間1〜5回)が最も多く、その割合は、小学校84.9%、中学校82.9%だった。昨年度と今年度の土曜日の授業実施状況を比べると、昨年度は「学期に1回程度」(年間1〜5回)が小・中学校ともに最も多く、すでに多くの学校が土曜日枠を授業公開などに活用していた。

◇時数確保の土曜日授業に方針二様

教育新聞社は今年3月、都内の区市町村53教委を対象に土曜日の授業実施に係るアンケート調査を実施し、31教委から回答を得た。それによれば、土曜日の授業実施を授業時数の確保につなげたい教委と、それとつなげず活用しない方針の教委の、それぞれの土曜日授業の位置づけが示された。

◇学校・園施設で事例集

 文部科学省はこのほど、事例集「これからの幼稚園施設」と「これからの小・中学校施設」を取りまとめ、都道府県教委などの関係機関に送付した。楕円形につながった回遊性のある園舎や特別教室群の一体化で調べ学習などの事例が収載されている。


[6月21日]

◇OECD教育局長が幼保一元化を勧告
 

OECDのバーバラ・イッシンガー教育局長は6月10日、東京都千代田区のOECD東京センターで、テレビ、主要日刊紙、教育専門紙、通信社の記者と会見し、OECDが日本政府に対して、(1)質の高い就学前教育の実施(2)保育に対する公的支出の増加(3)幼保一元化の実現――を勧告したことを明らかにした。
「子ども手当」に関しては、現金給付と現物支給のバランスを考える必要があるなどと強調した。

◇高校の発達障害を調査

 千葉県総合教育センターはこのほど、「高等学校における特別支援教育の実践的研究(1)―発達障害のある生徒の支援に関するアンケート調査を通した実態把握」と題する調査研究の結果を発表した。それによると、同県内6割の高校に発達障害の「診断がある」または「疑いがある」生徒がいることが明らかになった。

◇第40回学校図書館賞

 社団法人全国学校図書館協議会は、創立60周年と、今年が国民読書年であることを記念し、6月12日に国立オリンピック記念青少年総合センターで記念講演会を行うとともに、第40回学校図書館賞、第12回学校図書館出版賞の授賞式を行った。学校図書館賞の実践の部で村松金治賞を受賞したのは鳥取県湯梨浜町立羽合小学校の北田明美司書教諭。東京都荒川区立第三中学校が学校図書館賞、香川県小豆島町立安田小学校の岡亨教諭が奨励賞を受賞した。第12回学校図書館出版賞には、小峰書店の『未来へ伝えたい日本の伝統料理』(全6巻)が選ばれた。


[6月17日]

◇学力調査専門家会議が第1回会合
 

「全国的な学力調査の在り方等の検討に関する専門家会議」の第1回会合が6月4日、文部科学省内で開催された。
この中で、平成23年度以降の全国学力調査についてなど、今後、同専門家会議で検討されるべき内容全般が確認された。委員からは、▽22年度抽出調査で6割以上あった希望利用校の実態を知りたい▽学力向上の問題は各校で起こっているものなので、3年に1回ほどの悉皆調査にしてほしい▽対象教科をどうするのか――などの声が上がっていた。

◇全国学力・学習状況調査の見直しを

 国の予算の支出先や使途の実態を把握し、その事業に改善の余地がないかを調べる文部科学省の「行政事業レビュー」が6月3、4の両日、同省講堂で行われた。この中で注目されたのは、全国学力・学習状況調査の実施契約に関する事業仕分けで、「1社応札に問題がある。複数企業が応札できるようにしたらどうか」「学力調査のB問題の作業はたいへん難しく、経費もかかる。コストを考えるならばA問題だけに特化したらどうか。それでも学力調査の使命は果たせる」などの意見があった。

◇日本人学生がトリプル受賞

 5月9日から14日まで、米国カリフォルニア州サンノゼで第61回国際学生科学フェア「Intel ISEF」が開催され、筑波大学1年生の西田惇さん(参加決定時は奈良女子大学附属中等教育学校3年生)が、「筋電位計測システムの開発とその応用」と題した研究で、生体工学部門優秀賞3位、特別賞の知的財産法協会賞2位、アジレント・テクノロジー賞のトリプル受賞を果たした。


[6月14日]

◇教員の資質能力の向上で諮問
 

川端達夫文部科学大臣は6月3日、省内で開かれた中央教育審議会(三村明夫会長)の総会で、「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策」について諮問した。
主な諮問内容は、(1)新たな教員養成・教員免許制度の在り方(2)教員の資質能力を保証する仕組みの構築(3)教委や大学などの関係機関や地域社会との組織的・継続的な連携・協働のしくみづくり――の3点。今年12月をめどに結論をまとめる。また、審議を推進するために総会の下に特別部会を設けることが了承された。

◇全小・中学校をエコスクールに

 文部科学省は5月28日、「すべての学校でエコスクールづくりを目指して―既存学校施設のエコスクール化のための事例集―」を作成した。事例集では、既存学校施設の整備事業に取り組む際の基本的な考え方や手順、先進的なエコスクールへの取り組みなどを紹介。設置者や学校に対して、低炭素社会の実現に向けて、(1)既存の学校施設のエコスクールづくりの推進(2)子どもたちや地域の環境・エネルギー教育への活用――などを求めている。

◇木材利用の学校施設で事例集

 文部科学省と林野庁は5月27日、「木材を利用した学校施設の工夫事例集(こうやって作る木の学校〜木材利用の進め方のポイント、工夫事例〜)」をまとめた。木材利用の意義と効果は、(1)教育的効果の向上(心理・情緒・健康面、教室内の温熱環境、環境教育など)(2)地球環境への配慮(地球温暖化防止、森林整備への貢献など)(3)大工技術者の育成、地場産業の活性化、文化の継承などとしている。


[6月7日]

◇新たな居場所づくり目指す

 文部科学省は今年1月、いじめや不登校、自殺など、子どもたちの問題行動を防止するため、関係行政機関や民間団体が連携して対応する「子どもを見守り育てるネットワーク推進会議」を設置、各都道府県教委教育長らに、その積極的な推進を求める通知を出したが、同推進会議はこのほど、その具体的な「行動計画案」をまとめた。「子どもを見守り育てる新しい公共の実現に向けた行動計画(案)」というもので、「引き続き取り組む施策」と「連携強化のため今後新たに取り組む施策」をあげ、各関係機関・団体がネットワークを構築し、子どもたちの新たな居場所づくりを目指す。

◇デジタル教科書・教材普及へ

 小宮山宏株式会社三菱総合研究所理事長(元東大総長)らが発起人となり、5月27日、東京都港区の慶應義塾大学で、民間主導のコンソーシアム「デジタル教科書教材協議会」の設立準備会を開いた。「デジタル教科書・教材」とは、教科書や教材といったコンテンツやアプリケーションだけでなく、それを使う端末、機材やソフトウェア環境、ネットワークシステムの「デジタル技術による総合的な教育・学習環境」。すべての小・中学生がデジタル教科書を持つ環境を実現するため、同協議会を設立し、課題整理、政策提言、ハード・ソフト開発、実証実験と普及啓発を推進するのが目的。設立総会を7月27日に開く。

◇生徒指導で警察と人事交流

 京都府教育委員会は今年度から、生徒指導上の問題解決や少年非行の防止を図るため、京都府警察本部との初めての人事交流を行う。また両者の連携や支援体制の強化を図ることにした。人事交流では、相互に1人を4月1日付で派遣した。府教委側からは、府警本部生活安全部少年課少年サポートセンター所長補佐として、府警本部からは、府教委指導部生徒指導課の担当課長として、それぞれ任に就いた。


[6月3日]

◇教員の資質能力の向上策で諮問
 

中央教育審議会総会が6月3日に開かれ、この中で、教員の資質能力の総合的な向上方策の在り方について諮問される。
中教審では、教員免許更新制の今後の在り方や教員養成など、教員の資質能力向上方策の総合的な検討を進める。

◇学習意欲の向上目指す

 子どもたちのコミュニケーション能力の育成を図ろうと、文部科学省は5月14日、芸術関係者、大学教授、小学校長ら10人の委員からなる「コミュニケーション教育推進会議」を設置、省内で初会合を開いた。鈴木寛文部科学副大臣の強い肝いりで実現したもので、座長には平田オリザ氏(劇作家、演出家)が就任した。新学習指導要領で強調された「言語活動」や演劇などの「表現活動」との関連を解明し、コミュニケーション教育を通して、いかに子どもたちの「学習意欲」を向上させるかを重視して報告書をまとめる。

◇日米の協力でESD推進を

 日米の協力で持続発展教育の普及推進を――。日米文化教育交流会議(CULCOM=カルコン)は5月25日、文部科学省内で「持続発展教育(ESD)に関するカルコンフォーラム」を開催した。日米両国のESDの取り組み状況などが報告されるとともに、今後はより一層協力してESDの発展を目指すことが提言された。


[5月31日]

◇子どもの豊かな体験がやる気に
 

独立行政法人国立青少年教育振興機構は5月24日、「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」の中間報告を公表した。
調査結果からは、あこがれる大人のいる子どもほど働くことに意欲的であり、子どものころの体験が豊かな大人ほど、やる気や生きがいをもっている人が多いことなどがわかった。一方、年代が若くなるほど、子どものころの自然体験や友だちとの遊びが減る傾向もみられた。

◇30人以下学級望む声が多数

 文部科学省は5月17日、「今後の学級編制及び教職員定数の在り方に関する国民からの意見募集」の概要(中間報告)を発表した。教育関係団体や有識者のヒアリングとともに、国民からの声を聞くために実施したもので、多数の意見を占めたのは、(1)通常学級の標準(現行40人)を30人以下にすべきだ(2)少人数学級は個に応じた学習指導ができる長所がある(3)様々な課題解決に対応するため専科教員の配置を望んでいる――などだった。

◇シラバスで中学生が学力向上

 東京都足立区立栗島中学校は、全家庭、全生徒に配布する「シラバス」(学びのナビゲーター)とそれに連動した「評価カード」の活用を軸とした学習指導の取り組みで、学力向上などに効果をあげている。主な効果は「教育内容を公開することで、生徒、保護者、地域から理解と信頼を得る」「教員にとって自らの授業方法や学習評価方法を改善するための判断材料となる」「学習者が計画的かつ主体的に学んでいくための重要な情報であり学習意欲を高める」「学習目標をわかりやすく説明しているので何のための学習かわかるようになっている」など。


[5月27日]

◇30〜35人学級の編制を支持
 

中央教育審議会の初等中等教育分科会は5月17日、文部科学省内で第68回会議を開き、(1)今後の学級編制及び教職員定数の改善(2)公立高等学校の授業料無償化および私立高等学校等の生徒への就学支援金の支給の現状――について協議した。
学級編制と教職員定数の問題では、これまで24の教育関係団体、地方3団体、6人の有識者からのヒアリングを実施。これらの意見をもとに委員間で話し合った。この中で、注目されたのは、小川正人委員(放送大学教養学部教授)から提案された「生徒指導と教科指導を一体化し、30〜35人学級をベースにした学級編制」で、他の委員からも支持する意見が出された。こうした考え方が8月の概算要求に盛り込まれるかどうかが焦点となる。

◇新人育成教員100人配置

 東京都教育委員会は今年度、大量退職に伴う新人教員の育成施策を重点的に推進する。その内容は、(1)現行の初任者研修と2・3年次授業研究を一体化させ系統的な人材育成を進める(2)再任用短時間勤務の新人育成教員を配置し、2人で学級担任を担う。今年度は新人育成教員を100人配置する。新人育成の問題は、特に、小学校現場で大きいことから、都教委は今年度から、この施策を設けた。学級運営の中でOJTを進め、生活指導や児童・保護者などとのコミュニケーション力を高めていく。今後5年間で500人まで増員する予定だ。

◇学校給食費の未納で通知

 学校給食費の未納・滞納が大きな問題になっているが、文部科学省は5月14日、スポーツ・青少年局の松川憲行学校健康教育課長名で、各都道府県教育委員会の学校給食主管課長など給食関係者に対して、「子ども手当法」との対応で通知を出した。内容は、(1)学校給食の意義・役割および学校給食費の重要性についての保護者への周知に関して、今回の『子ども手当法』の施行通知の趣旨を踏まえながら、保護者の理解と協力が得られるよう、様々な機会をとらえて周知を図られたいこと(2)学校給食費の徴収方法として、金融機関の保護者の口座からの引き落としを行っているところについては、今回の子ども手当の支給開始に合わせて、子ども手当の支給が行われる口座と学校給食費の引き落としを行う口座とを同一のものとするよう保護者に協力を求めることも1つの方策として考えられること――というもの。


[5月24日]

◇指導要録の改善で通知
 

文部科学省は5月11日、「小・中・高校及び特別支援学校の学習評価及び指導要録の改善について」の通知を金森越哉初中局長名で、各都道府県・指定都市教育委員会に発出した。
この中で、引き続き目標に準拠した評価の着実な実施が求められた。また、事務の軽減化を推進するねらいから、指導要録などの文書を適正に管理した上で、ICTを活用して指導要録等の事務の改善が重要視された。指導要録の作成、保存、送付をICTを活用して行うことは、現行制度上でも可能であるとの考えも示された。

◇「学力差」の認識高止まり

 7割を超える保護者が「以前に比べて、子どもたちの学力差が大きくなっている」と認めていることが社団法人日本PTA全国協議会の平成21年度「教育に関する保護者の意識調査」の結果から明らかにされた。この結果は過去3年間変わらず、高止まりの傾向を示しており、調査に携わった今野雅裕政策研究大学院教授は、「政策当局は、子どもの学力格差の実態についての客観的な調査分析を明確な形で示す必要がある。また、それに基づき、格差是正のための施策の提示、推進が望まれる」と指摘している。

◇児童虐待でチェックリスト

 「教師の顔色をうかがったり、接触を避けようとしたりする」「衣服を脱ぐことに過剰な不安をみせる」など、子どもがこんな行動をとった場合は要注意――。東京都教育委員会は5月11日、児童虐待の早期発見と適切な対応のためのチェックリストを作成、都立学校長と区市町村教委に対し、適切な推進を求めよう通知した。


[5月17日]

◇グローバル人材の育成を
 

経済のグローバル化が着実に進展する中で、わが国の産業競争力を強化するには、真にグローバルに通用する人材を育成することが不可欠――。
文科省、経産の両省が共同事務局となっている「産学人材育成パートナーシップ グローバル人材育成委員会」はこのほど、「報告書〜産学官でグローバル人材の育成を〜」をまとめた。特に「グローバル人材」の育成には、(1)若い世代から日本人が積極的に海外で学習・就労できる社会システム(2)海外から高度な人材を積極的に受け入れ、日本人も含めて切磋琢磨できる社会システム――を構築することが重要だとしている。

◇書育推進協議会を設立

 書くことを通して子どもたちの基礎学力とPISA型学力を育成しようと、有識者らで構成する「書育推進協議会」が4月28日、設立発表会を都内で行った。同協議会は、ホームページの活用や会報の発行、関連イベントなどで普及・啓発活動を推進する。また「書育」学習教材開発への協力・支援のほか、医療・工業・教育・心理の関連分野の研究情報を収集し、会員の入会促進と相互交流を促進していく。

◇幼小接続の在り方で提案

 文科省の「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議」が5月6日、省内で第4回会議を開き、前2回の会議に続いて那須正裕上智大学教授ら委員4人から提案が行われた。那須委員は、カリキュラムに関連して(1)「何を学ばせるか」などの教育内容の水準(2)「どのような活動を組織するか」の教育活動の水準の問題など保・幼・小の連携で重視すべき4点を提案した。


[5月13日]

◇子ども・子育てシステム検討会議
 

幼保一体化などを含む新たな次世代育成支援を構築するために設置された内閣府の「子ども・子育てシステム検討会議」は4月27日、府内で第1回会議を開き、同システムの基本的方向などを議論した。
制度構築の大きな方針として、「子ども・子育てを社会全体で支援する」ことを第一義に掲げて制度改革し、そのための現金給付・現物給付の一元的提供も検討された。同会議では、この6月を目途に基本的な方向を固め、平成23年通常国会までに所要法案を提出する予定だ。

◇言語活動サポートブックを配布

 新学習指導要領の重要事項となっている言語活動の充実に向けて横浜市教育委員会は4月22日、「言語活動サポートブック」をすべての同市立小・中・特別支援学校に配布した。国語だけでなく、各教科・領域の活動に言語活動を取り入れた35事例が集録されている。同市教委は、これらの事例を参考に、児童生徒の思考力、判断力、表現力をはぐくみ、基礎的・基本的な知識・技能の活用力を高めることを目指すとともに、新規採用教員の同資料の活用を期待している。

◇子ども人口が29年連続で減

 5月5日の「こどもの日」にちなんで総務省統計局は4日、子ども(15歳未満)の推計人口(4月1日現在)を発表した。それによれば、(1)子どもの数は前年より19万人少ない1694万人で29年連続の減少(2)子どもの割合は13.3%で36年連続の低下(3)都道府県別では東京都だけが増加した――などが明らかにされた。


[5月6日]

◇少人数学級、教職員定数改善を
 

少人数学級の実現や教職員定数の改善、義務教育費の全額国庫負担を目指す全国集会が4月27日、全日本中学校長会、全国連合小学校長会、全国高等学校長協会、全国公立学校教頭会などをメンバーとする教育関係23団体の主催により、東京都千代田区の砂防会館で実施された。この中で、教職員定数改善への着手とそれを反映した23年度予算の実現が訴えられた。

◇学力向上ために習熟度の促進を

 小・中学校の半数以上の保護者は、学力向上のために「習熟度別学習の促進」を求めていることが社団法人日本PTA全国協議会がこのほど発表した平成21年度「教育に関する保護者の意識調査」の結果で明らかにされた。

◇「学びのサポーター」を導入

 札幌市教育委員会はこのほど、平成22年度の「教育委員会実施プラン」を発表した。この中で、学校教育の今日的課題として、教員の補助をする「学びのサポーター」の導入や進路探究学習と称したキャリア教育の推進などを打ち出していることが注目される。


[5月3日]

◇教育情報化ビジョン策定へ
 

文部科学省の学校教育の情報化に関する懇談会は4月22日、初会合を省内で開いた。冒頭のあいさつで鈴木寛文部科学副大臣は、来年度概算要求に向けた教育情報化ビジョンの策定を強調した。同懇談会では、短期間でのビジョン策定のために、次回から関係者のヒアリングを行うとともに、必要に応じて作業部会の設置も予定している。検討課題は授業でのICT活用と教員のサポート、校務の情報化など。6月にも教育の情報化ビジョンの骨子をまとめ、来年度の概算要求に盛り込む意向だ。

◇言語活動指導などが課題

 全国連合小学校長会と全日本中学校長会はこのほど、新学習指導要領移行措置期間の課題に関する調査結果をそれぞれまとめた。それによると、昨年度の教育課程上の課題は、小学校では(1)5・6年生の外国語活動(2)国語を中心とした言語活動(3)算数や理科の指導、中学校では(1)数学と理科以外の先行実施を行っていない(2)選択教科が今後実施されない傾向にあるが9割という状況だった。

◇就学前教育プログラムを作成

 都教委は4月22日、幼児が小学校生活に適応できることを目指し、就学前教育と小学校教育との円滑な接続のための保・幼・小の連携方策を明らかにした「就学前教育プログラム」を1万3000部作成し、都内の全幼稚園、認定こども園、保育所、小学校と区市町村教委などに配布すると発表した。プログラムは、(1)幼児が児童への憧れや小学校生活への期待感を高めるための「幼児と児童の交流」(2)保育所、幼稚園と小学校との相互理解と指導の接続を図るための「保育士・教員の連携」――などを視点に開発されたもの。


[4月29日]

◇熟議で現場から教育政策形成
 

学校教育をよりよくするにはどうすればよいかを目的に、文部科学省は4月17日、省内で約200人の教育関係者を集めて、「熟議に基づく教育政策形成シンポジウム」を開くとともに、インターネットで熟議を行うためのWebサイト「熟議カケアイ(http://jukugi.mext.g o.jp/)」を開設した。同省の鈴木寛副大臣の肝いりで実現したもので、現場対話とインターネット活用などによる「熟議」で収集された教育現場の意見と中教審など専門家による提言を両輪にして教育政策を形成し、最終的に政務三役で政策決定をすることにしている。

◇全国学力調査に73.5%が参加

 文部科学省のまとめ(4月15日現在での集計による)では、悉皆調査から約3割を抽出するサンプル調査に切り替えとなった今年度の全国学力・学習状況調査の抽出実施校は、小学校が5455校、中学校が4524校だった。抽出率は小学校では25.3%と2割台、中学校では41.5%と4割台で、全体では30.7%となった。抽出調査の学校数と、抽出されなかったが同調査を希望して実施した希望校(国公私立小・中学校)を合わせると2万3875校だった。抽出調査と希望利用を合わせた学校が全国の小・中学校に占める割合は73.5%だった。

◇保護者とのトラブル対応策で事例集

 児童への対応に不満を訴えてきたケース、学校徴収金をめぐりトラブルになったケースなど、保護者が学校に持ち込むトラブルが全国的にあり、多くの教育委員会や学校は、問題解決のために様々な対応策を講じ、少しずつ改善の兆しが見えているともいう。ただ、対応を一歩間違えれば、学校教育の信頼失墜につながるだけに、さらなる努力が求められている。最近刊行された茨城県教委の「信頼される学校づくりをめざして―保護者との適切なかかわりのために」と題する事例集によれば、対応のポイントは、学級担任ひとりで問題を抱え込まずに、学校として組織的に取り組むことだ。


[4月22日]

◇「理数系才能教育」で報告書
 

独立行政法人科学技術振興機構(JST)と文部科学省は3月31日、理数系の才能を伸ばす教育の検討と実践研究、理数系教育全体の底上げのための環境整備や教員研修の実態調査などに関する「理数系才能教育に関する報告書」をまとめた。それによると、学校教育関係では、(1)各地域に科学技術教育の中心的役割を担う学校・学科を整備する(2)学校の科学部の整備とその活性化を図る(3)小学校段階から児童生徒の理科自由研究を奨励し、主体的で継続的な探究心、創造性、問題解決力をはぐくみ、将来の科学技術を支える人材育成につなげる――などを求めている。

◇学校教育の情報化懇談会を設置

 文部科学省は4月15日、学校教育の情報化に関する懇談会の設置を発表した。同省は学校教育の情報化ビジョン構想を示すことで、来年度の概算要求に学校教育の情報化にかかわる項目を盛り込みたい意向だ。同懇談会は6月末までに中間まとめを、今年度末までに報告を取りまとめる。 初会合は4月22日に省内で開催される。

◇小・中で特支体制の整備進む

 特別支援教育体制の整備状況は、幼稚園と高校が小・中学校と比べて、依然として遅れが目立っていることが、文部科学省が4月13日に発表した平成21年度の整備状況調査で明らかにされた。公立幼・小・中・高校は、比較できるすべての調査項目で平成20年度を上回っており、全体として体制整備が進んでいるが、幼稚園と高校は、小・中学校に比べて体制整備に遅れがみられた。


[4月19日]

◇日本の高校生は教科書中心授業望む
 

米国と中国の高校生には、生徒によく発言させる授業、観察力や応用力を高める授業に人気があるが、日本は、教科書中心的な授業が好きという高校生が韓国を含む4カ国中、最も高くなっていることが、財団法人一ツ橋文芸教育振興会と財団法人日本青少年研究所が4月7日に発表した「高校生の勉強に関する調査報告書」で明らかにされた。また、中国ではほとんどの教科が好きと回答しているのに対し、日本と韓国は、全体に好きという回答は少ないことがわかった。

◇4月10日「教科書の日」で記念式典

 4月10日は「教科書の日」――。社団法人教科書協会(松本洋介会長)はこの日、東京都中央区のヤマハホールで、「教科書の日」制定記念式典を開催した。学校関係者だけでなく、広く社会一般に教科書の役割などについて知ってもらい、教科書制作・出版従事者が、その社会的意義と責任を再確認することが目的。教育新聞社が同協会に提案し、同協会広報専門委員会が検討して実現したもので、日本記念日協会に正式に登録された記念日となっている。

◇キャリア・コンサルタントの活用を

 若者の雇用をめぐり、極めて厳しい状況が続いている中で、学校教育などのキャリア形成支援のあり方とキャリア・コンサルタントなどが果たすべき役割などを検討してきた厚生労働省の「キャリア・コンサルティング研究会」は3月29日、平成21年度の報告書をまとめた。この中で、中・高校のキャリア教育の推進を担うキャリア・コンサルタントの人材養成の重要性を指摘、同省もその施策に積極的に取り組む計画を明らかにしている。


[4月15日]

◇「生徒指導提要」を作成
 

文部科学省は4月2日、学校・教員向けの生徒指導の基本書ともいえる「生徒指導提要」を取りまとめた。
生徒指導に対する学校・教員間の共通理解を図り、小学校段階から高校段階までの組織的・体系的な取り組みを推進するのが最大のねらい。また、具体的な課題としては、学習障害、喫煙・飲酒・薬物乱用、少年非行、携帯電話のトラブルへの対応、中途退学の防止など今日的な問題も取り上げ、対応策を講じている。

◇副校長・教頭の約半数に日課時数

 全国公立学校教頭会がさきごろまとめた「平成21年度副校長・教頭の基本調査」のうち、「副校長・教頭の持ち時間数」に関する調査によると、日課表に位置づけられた持ち時間がある副校長・教頭が半数近くに上ることがわかった。その割合は昨年度よりも3ポイント減少したものの、授業を持っているために、突発的な業務とのかかわりが難しいなどの課題も多く残されていた。

◇全員参加の部活動を

 すべての生徒が参加し、すべての教職員がかかわる部活動を――。横浜市教育委員会は3月26日、これからの部活動の指針を策定するとともに、部活動と教育課程の関連を明確にした「横浜版学習指導要領総則編」を基にした「部活動ハンドブック」を作成し、各中学校に配布した。


[4月12日]

◇学校の第三者評価ガイドライン
 

文部科学省の「学校の第三者評価のガイドライン策定等に関する調査研究協力者会議」(座長・天笠茂千葉大学教委育学部教授)が3月31日に報告書をまとめた。
それによると、第三者評価には法令上の実施義務や努力義務は課さないとされたほか、評価活動は、書面・データだけでなく、授業や課外活動等の観察、教職員からのヒアリングなどによって行うことで、学校への過度な事務負担や児童生徒の教育活動に支障がないように十分配慮することがつけ加えられた。

◇携帯電話依存で共同研究

 携帯電話が子どもたちのコミュニケーションのハードルを下げている半面、携帯電話への依存度が高まることで、子どもたちのコミュニケーションスキルを向上させる機会が減少している――という興味深い結果が大阪府教育研究所連盟(十河秀俊幹事長、豊中市教育センターなど17機関加盟)が3月29日に発表した「コミュニケーション能力について―よりよい人間関係をめざして―」と題する共同研究(報告書)で明らかにされた。

◇都民に聞く 「いい先生とは」

 学校の先生には子どもの学力を確実に伸ばし、子どもや保護者の悩みごとなどに親身になって相談に乗り、聞いてくれ、学校組織の一員として責任をもって仕事ができる先生を望んでいる――。東京都教委は3月29日、都教育モニターアンケート「都民の皆様が望む『いい先生像』」の集計結果を発表した。


[4月8日]

◇中教審「40人学級」に切り込む
 

中央教育審議会は3月24日、省内で初等中等教育分科会と教育課程部会の合同会議を開き、平成23年度以降の「学級編制及び教職員定数の改善」について本格的に取り組むことになった。
特に、昭和55年の第5次改善計画で40人に引き上げられて以来30年間手つかずのままの国の学級編制の標準にどう切り込むかが焦点となる。すでに実施済みの各教育団体へのヒアリングでは、「35人学級」「30人学級」の実現が求める声を強く出ており、中教審としてどのような結論を下すかが注目される。

◇小・中学校の施設整備で指針改訂案

 文部科学省の学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議は3月25日、省内で第5回会議を開き、小・中学校の施設整備指針の改訂案をまとめた。指針では、学習指導要領の改訂に対応するため、多様な学習活動を可能にする多目的教室(小学校)、外国語活動のための空間の確保(小学校)、武道の施設充実(中学校)とともに、実験できる理科教室の整備、地域との連携協力を進めるためのボランティア控室などを打ち出している。その上で、国に対して、設置者に対する財政支援などの振興策を提言している。

◇高校の授業料無償化法案が成立

 高校の授業料無償化法が3月31日の参院本会議で、与党と公明、共産両党などの賛成多数で可決、成立した。川端文科相は同法成立後の記者会見で、無償化の意義について、「08年度には高校中退者約6万6000人のうち、約2200人(3%)が経済的理由で中退した。政府は、こうした理由で中退したり、高校進学をあきらめたりする人に対する支援になることを期待している」などとコメントした。


[4月1日]

◇幼小の円滑な接続で調査研究
 

文部科学省の「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議」(座長・無藤隆白梅学園大学教授)の初会合が3月19日に省内で開かれた。
初会合に当たり、金森越哉初中局長は、「幼小の連携で実感のある学習をつなげていくことで、教育の大きな成果が得られると考えられる。幼小の連携方策についてご検討いただきたい」などと述べた。国公立幼稚園と公立小学校の関係者は幼稚園教育要領と小学校学習指導要領に幼小の連携が位置づけられたことで連携が進みつつあると一定の評価をしたものの、小学校側では教員が幼稚園との連携を模索する段階ととらえていた。

◇児童虐待防止で指針

 今年1月、東京都江戸川区で発生した両親による児童虐待が疑われる小学校1年生(男子)の死亡事件を受けて、厚生労働と文部科学の両省は「児童虐待防止のための連携強化に関する検討会議」(1月29日設置)で対応策を協議してきたが、3月24日、学校・保育所から市町村または児童相談所への情報提供は、おおむね1カ月に1回とし、緊急時の対応としては、教育機関は適宜適切に情報提供または通告を求めている。

◇教職員定数などで意見募集

 文部科学省は3月18日、今後の学級編制および教職員定数の在り方の検討の参考にするため、国民からの幅広い意見を募集することを決めた。同省ではポータルサイト「学級編制及び教職員定数」を開設。現在、この意見聴取の配布資料や議事録、基礎資料を提供しており、順次、関連資料を掲載していく。


[3月29日]

◇生徒指導主事の行動を焦点化
 

国立教育政策研究所生徒指導研究センターは3月15日、生徒指導の手引書「生徒指導の役割連携の推進に向けて〜生徒指導主事に求められる具体的な行動(中学校編)」を全国の中学校、教育委員会などに配布することを発表した。
同手引書は、生徒指導主事の行動面に初めて焦点を当てたもの。その内容は、問題の起こりにくい中学校の生徒指導主事の行動の共通点などをまとめたのが特色だ。各中学校に、校長・生徒指導主事・全教員向けに3冊ずつ配布される。来年度には、小学校と高校の手引書が作成される予定だ。

◇放課後週4日は家に直行

 社団法人全国珠算教育連盟は3月16日、首都圏の小学校4〜6年生を対象に、調査員による面接法で実施した「小学生の放課後の過ごし方」と題する調査結果を発表した。それによれば、道草派はわずかで、週に「4日」(平均)は学校から家にまっすぐ帰っていることがわかった。

◇高校授業料無償化で配慮を

 川端達夫文科相はこのほど、この4月から実施する高校授業料無償化に伴い、一部の公立高校の低所得世帯がPTA会費などの団体費の支払いを求められることについて、「高校無償化法案は、厳しい状況の人を支えるのが本来の目的。そのようなことがないように要請していきたい」などと述べ、地方自治体に配慮を求めた。


[3月22日]

◇学習障害児の脳機能が発達
 

「『読み・書き・計算』を重視する公文式学習によって、学習障害児の脳機能が発達するという確実な証拠をつかんだ」「読書活動や親子のふれあいなどと脳の健やかな発達との関係が科学的に明らかにされた」。
脳科学研究者である川島隆太東北大学加齢医学研究所教授は3月14日、都内で開かれた日本公文教育研究会主催の「第29回公文障害児指導研究大会」(約1200人の教室指導者らが参加)で、「全国子どもコホート調査」と題する共同研究の成果を発表した。

◇大分県が教採1次試験免除制新設

 大分県教育委員会は3月12日、「平成23年度大分県公立学校教員採用試験(平成22年度実施)第1次試験免除制度」を新設したことを公表した。同県教委が、20年度実施の選考第2次試験まで合格していた受験者の動向を把握したところ、前年度に第2次試験まで合格していた者の85%が選考第1次試験に合格していたことがわかり、同制度の新設に踏み切った。

◇教員の民間企業研修を拡大

 財団法人経済広報センターは毎年、夏休み期間中を利用して「教員の民間企業研修」を実施しているが、この夏の研修では受け入れ教員数を大幅に増員。若手・中堅教員数の増加を踏まえ、教員側からのニーズの高まりに伴って、企業1社あたりの受け入れ人数を拡充し、より充実した体制での研修の実施を予定している。


[3月18日]

◇男子の小集団化が顕著に

いまの小・中・高校生男子は、仲間で固まる小集団の“群れ”をつくる傾向が顕著になり、その割合と増加率は女子を上回っていた――。Benesse教育研究開発センターは3月10日、5年前の第1回調査(04年)とほぼ同じ学校(小学校4年生〜高校2年生)を対象に、昨年8〜10月に実施した「第2回子ども生活実態基本調査」の結果を発表した。結果は、学級経営上でも参考になるものだ。

◇ネットいじめ撲滅を

 ネット安全安心全国推進会議は3月6日、文部科学省講堂で約350人の教育関係者らを集めて、第3回「ネット安全安心全国推進フォーラム」を開いた。この中で、ネットパトロールやウェブ相談を実施している和歌山県有害環境対策推進実行委員会、ネットいじめの撲滅などに取り組んでいる寝屋川市中学生サミットの報告が注目された。

◇ICT活用で「基盤力・人間力・解決力」

 今年は、昭和60年に初めて国の予算で教育用コンピュータの整備が始まってから25年目に当たる。「教育の情報化25周年」を迎え、清水康敬東京工業大学監事・名誉教授は、先進諸国の動向を踏まえた日本の教育改革構想(FILESプラン)を提案している。プランでは、「基盤力」「人間力」「解決力」の3つの能力が必要で、それを育成するためには学習環境の整備が重要だとしている。


[3月15日]

◇全国学力調査「抽出+希望」73%
 

文部科学省は3月4日、昨年12月に全国の教育委員会などに実施した「平成22年度全国学力・学習状況調査」(小学校6年生、中学校3年生。国語、算数・数学)の回答状況(2月末現在)をまとめた。
今回の調査は、悉皆から3割の抽出方式と希望利用へと転換したもので、全対象学校のうち「抽出+希望利用」の割合は73.2%、「希望利用」の割合は42.5%だった。この結果について、文部科学省の鈴木寛副大臣は「希望利用方式を導入してよかった。これで現場のニーズに応えられるだろう」とコメントしている。

◇エコスクール化事例集を作成

 文部科学省の「環境を考慮した学校づくり検討部会」(部会長・長澤悟東洋大学教授)は3月8日、省内で第5回会合を開き、「既存学校施設のエコスクール化のための事例集」と「学校施設における総合的な環境性能評価手法」の「案」を示し、両案が了承された。都道府県・市町村教育委員会向けに作成したもので、公立の小・中学校の施設に関して説明している。事例集には、(1)現状と今日的課題(2)既存学校施設のエコスクール化の進め方(3)取り組み事例――が示されている。

◇ぜひ新規学卒者の採用を

 高井美穂文部科学大臣政務官、山井和則厚生労働大臣政務官、高橋千秋経済産業大臣政務官は3月2日、連名で中小企業団体に「新規学卒者の採用に努力してほしい」と要請するとともに、加盟企業に周知徹底を図ってほしいと訴えた。同要請は昨年12月の245の経済団体などに続くもの。


[3月11日]

◇「35人(程度)学級」実現が有力に
 

教員1人当たりの児童生徒数をOECDの平均並みに――と、平成23年度からの計画的な定数改善に取り組む文部科学省は、2月18日と3月2日の2回にわたって、教育委員会、校長会、組合、研究会など22の教育関係団体に「今後の学級編制と教職員定数の改善に関するヒアリング」を実施した。
この中で、全団体から現行の「40人学級」を引き下げ、「35人(程度)学級」「30人(以下)学級」にすべきだとの提言があった。特に、当面は「35人(程度)学級」が有力視された。ただ、一部団体から「35人」以下の場合は、専科教員の配置が有効であるとする意見もあった。

◇道徳は人権教育との関連多い

 新学習指導要領で先行実施されている道徳教育は人権教育と関連づけて実施されている小学校が多い――。そんな傾向が全国小学校道徳教育研究会がこのほどまとめた「今後の道徳教育のあり方を探る」アンケート調査の結果で明らかにされた。調査の結果、各都道府県の道徳教育(心の教育)の研究指定校に「道徳教育推進上の課題」を聞いたところ、特に、「教師の指導力」と「保護者地域との連携」の割合が高く、「改訂の趣旨の徹底」や「道徳推進教師の活用」、道徳の授業時数確保・全体計画・指導計画などとの差が大きいのが目立った。

◇高校無償化は世界的常識

 川端達夫文部科学大臣は2月25日の衆議院本会議で、自民党の馳浩議員の高校無償化法案に対する質問に答え、(1)高校の無償化は世界的な常識である(2)各種学校などの支給対象については、法案が成立次第、速やかに省令を定める(3)国民の期待を裏切らないよう今年4月から開始する――などと答弁した。


[3月8日]

◇現場の負担感軽減に配慮
 

学校の第三者評価には、外部の専門家の人数が揃わない地域があるのではないか。
域内の学校訪問をするための日程調整などで、事務担当側の負担は大きい――。こんな意見のやりとりが、2月26日に開かれた文部科学省の「学校の第三者評価のガイドラインの策定等に関する調査研究協力者会議」(座長・天笠茂千葉大学教育学部教授)で行われた。第三者評価ガイドライン策定に当たり、その意義の理解や学校現場の負担感への配慮が検討課題とされた。

◇「学校支援ネットワーク事業」が好評

 東京都墨田区教育委員会(久保孝之教育長)が昨年4月から区内の中学校を対象に実施した「学校支援ネットワーク事業」の報告会が2月24日、同区立寺島中学校で関係者を集めて開かれた。学校に外部講師などを派遣して支援をする試みは、全国各地で行われているが、同区の場合は、地域コーディネーターが地域人材と学校間の調整役に徹し、教師の負担を少しでも軽減するという“墨田方式”ともいえる手法。1年間の試みの結果、中学生たちの評判もよいことから、来年度からは小学校にも拡大して、同事業を展開していく計画だ。

◇高校生の就職内定率75%

 文部科学省は2月23日、今年3月の国・公・私立の高校(全日制・定時制)の卒業予定者の就職内定状況(平成21年12月末現在)の結果を発表した。高校卒業予定者の就職内定率(就職内定者の就職希望者に対する割合)は74.8%で、昨年同期から7.5ポイント下降した。男子は79.7%、女子は68.5%。昨年同期比で男子は7.3ポイント、女子は7.8ポイントそれぞれ下降した。


[3月1日]

◇「新しい公共」で本格論議
 

鳩山由紀夫首相が先の国会の所信表明演説で明らかにした「新しい公共」は、その実現を目指して円卓会議が設置されるなど、この問題が教育界でも話題になっているが、文部科学省は2月19日、省内で第52回生涯学習分科会を開き、「新しい公共」の問題を取り上げ、委員(31人)間で自由討議した。
この中で、何人かの委員から「新しい公共」という考え方が「雇用」につながらなければ意味がないとの指摘があり、注目された。

◇9項目で授業観察

 教員の授業力を向上させるために校長が行う授業観察はどのように進めたらよいのだろうか。授業観察を中心とした教員の力量評価のポイントについて、谷合明雄東京都新宿区立四谷中学校長に聞いた。授業観察の9項目を教材研究や指導計画の立案、生活(生徒)指導と関係づけておくことで、学習指導の技術面だけでなく、授業前の教材研究や指導計画立案での課題、生活指導・学級経営で教員が抱えそうな問題点などを把握することができるという。

◇「学校評価」で経営改善

 学校評価を若手育成につなげる東京都荒川区立小学校長会の取り組みが、2月19日に都内で開かれた東京都公立小学校長会の今年度第54回研究発表会で披露された。同区立小学校の校長は、若手の指導に当たったり、児童の評価を若手の育成に生かしたりするなど、学校評価活動を学校経営の充実・改善につなげる取り組みを進めた。



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