ニュース NEWS

文科省の平成29年度概算要求が、5兆8266億円になると、8月26日、分かった。文教関係は4兆3638億円で、昨年度予算額に比べて7.6%増となった。公立小・中学校の教職員定数では、定年退職などによる自然減を除いた部分で3060人増とする方針だ。

埼玉県東松山市の河川敷で同県吉見町の井上翼さん(16)が遺体で発見された事件で、殺害に関与した少年5人が逮捕された。このなかには中学生3人が含まれている。

中教審初中教育分科会教育課程部会は8月26日、文科省で第98回会合を開いた。「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ案」が大筋で了承された。同部会で出た意見を基に文言等修正を行い、9月に開催される中教審の総会や、初中教育分科会に報告。年内の答申を目指す。

アクティブ・ラーニング(AL)を実践している教育者と有識者らが参加した「第4回アクティブ・ラーニングフォーラム(全国教職員研修会)」が8月26日、東京都品川区の立正大学で開かれた。(一社)アクティブ・ラーニング協会と同学が共催。全国の小・中・高校の教員約300人が出席した。

教育課程の編成・実施・評価・改善のサイクル(カリキュラム・マネジメント=CM)の実態について、(一財)教育調査研究所が小・中学校を対象にアンケートを実施。それによれば、CMが機能していると考えるのは、小学校で7割を超え、中学校では6割を超えていた。一方で、3割の学校は機能していないと回答していることから、理由や原因を具体的に把握し改善を目指すとしている。

東京都教委は、「オリンピック・パラリンピック学習ノート」を、都内全公立小学校の4年生以上の児童生徒に配布すると公表した。学校で展開しているオリパラ教育をより良いものにするために、2020年の東京大会開催まで継続して使用できるようにした。配布は9月上旬以降。リオ大会の全日程が終了後に使用を開始する。

ニュース解説 COMMENTARY

本紙電子版8月1日付は、同日、中教審の教育課程部会教育課程企画特別部会が「次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ(素案)」を出したことを報じている(紙面では8月4日付)。

社説 OPINION

8月1日に文科省から「次期学習指導要領に向けた審議のまとめ(案)」が発表された。この中で、「中学校」の項目では「カリキュラム・マネジメント」と「部活動」の2点について触れられている。教育課程外の活動である部活動の記述にこれだけのスペースが割かれて、現在の中学校にとって部活動が大きな教育課題であり、難しい問題であることを印象付けた。

学校経営 MANAGEMENT

いじめに関わる書籍はゆうに200冊を超えるが、早期(昭和55年)に発行された書名の多くは、「いじめっ子」「いじめられっ子」が併記されたり、「弱い者」が冠されていた。いじめ問題は、bully/victim problemsと英訳される。いじめられる者はvictim(犠牲者)なのである。一方、日本では、事故報告書に加害者・被害者の表示をためらう風潮がある。

教育実践 PRACTICE

監修 (一財)総合初等教育研究所 梶井 貢 担当 東京都多摩市立多摩第二小学校 坂野真貴子 発問、板書など授業技術を身に付ける 1時間の授業計画を大切に考えよう 若い先生方から、思っていたような授業がなかなかできないという声を耳にします。「自分が思い描いていた展開にならず、時間がかかってしまった」「予想していた児童の反応と違い、とまどってしまった」「黒板に書きたい内容が収まらない」「黒板に何をどこまで書いたらよいか迷うときがある」などです。教職経験を重ねても、毎時間思ったような授業ができるとは限りませんが、できるだけ計画通りに進めたいものです。 ▽1時間の授業を計画通りに進められない。どうしたら児童の動きを予想することができるのだろうか ▽1枚の黒板に授業の流れをうまくまとめられるようにするには、どうしたらよいのだろうか ケース1 指導案は立てていたのですが、思った通りの児童の反応ではなく、違う展開になり、予定通りに授業を進められませんでした。 対策を学ぼう 対策1 発問を吟味し分かりやすい言葉で 児童が思い通りの反応にならなかったのには、原因があるはずです。はじめは発問も含め1時間の授業計画を立てましょう。児童の実態を踏まえ、児童の反応を予測します。予想される児童の反応も書き入れておくと授業の流れがつながります。 一般的な指導案というよりも、発問や教師の動きなども含めた細案を立てておくとよいでしょう。また、1時間の中のどこでどのような学習形態にするのが効果的なのかも考えます。どこで全体で共有するのか、グループで話し合う時間は取るのか、個人で考える時間はいつにするのかなど、1時間の中にどのように組み入れるのか計画します。 また、1人で思考する時間をどこかに組み入れるようにしましょう。グループやクラスで交流する際には、まず自分の考えをしっかりもった上で話し合いに臨むようにします。 1時間の授業のめあてを達成することでどんな力を身に付けさせたいのか、教師が目的意識をもって授業に取り組むことが必要です。 児童は教師の一つ一つの言葉に反応します。何度も言い直すと児童はそのたびに考える内容が変わってしまいます。教師の発問は、しっかり吟味しておき、適切で分かりやすい言葉を使うようにしましょう。 ◇ ケース2 板書計画は立てていたのですが、書きたいことがうまくまとめられません。児童の発言もどこまで書いたらよいか迷います。 対策を学ぼう 対策2 授業の組み立てもとに板書計画を 板書は、1時間の授業の流れが分かるようにまとめて書くことが大切です。そのためには、1時間の授業の組み立てをまずはしっかり立てた上で板書計画を考えることが必要です。板書をもとに児童は思考したり、ノートに書いたりするので、分かりやすく整理して書く必要があります。 授業のねらいや教科の特性によって板書の組み立て方も変わってきます。例えば、2つの内容を比較して考えさせたいのであれば、左右または上下に並列して書くことで、差異点や共通点を見つけやすくなります。 また、一つのことから波及して考えるのであれば、真ん中から周りに広がって書くようにする、問題解決の過程が分かるように書くなど、どのように板書すれば、思考を助けたり、深めたりすることにつながるのかを考えるのが大切です。 文字数については多くなりすぎないように、また色などはあまり多色使いにならないように、児童と約束事を決めて使うようにするとよいでしょう。 校務分掌は責任をもって実行 経験が増すにつれて、校務分掌の負担はだんだんと大きくなっていくものです。規模の小さい学校では一人ひとりが担う量も多いかもしれません。学校が変わっても、校務分掌で得られた経験は参考になる場合が多く、教員としての見方を広げることにつながります。ただし、限られた時間の中で、学校全体に関わる仕事を処理していくのは大変です。責任をもって取り組みましょう。 ◇ ケース3 毎日の教材研究、テストの採点、行事の準備等、毎日たくさんのやるべきことがある中で、校務分掌のために費やす時間をなかなか確保できず困っています。どのように時間を確保したらよいのでしょうか。 対策を学ぼう 対策3 限られた時間を効率的に 児童が下校した後も、職員会議があったり、打ち合わせがあったりして、自由に使える時間を確保するのはなかなか難しいのが現状です。 担任ともなれば他にも保護者の対応や通知表の作成など、なかなかゴールが見えないまま毎日仕事が連続していきます。 まずは、常に仕事に順位をつけて取り組むように心がけましょう。ただし、児童の指導に直接関わるような内容については、最優先にします。 ノートの点検やテストの採点など、担任ひとりでできる仕事については、処理する時間を決めて取り組むようにします。 また、複数の教員で集まって話し合う場合には、必ず時間を決めて行うようにします。限られた時間を効率的に使いましょう。 ◇ ケース4 新しく校務分掌の担当になったのですが、前年度の担当者が異動してしまい、何をやったらよいのかよく分かりませんでした。責任のある仕事なので、しっかりやりたいと思うのですが……。 対策を学ぼう 対策4 引き継ぎを大切に 普通は前年度の担当者から話を聞き、データを引き継ぎます。担当者が異動している場合、関係していた教員や管理職の先生から話を聞き、参考にしましょう。また、前年度の反省点についても引き継ぎ、改善すべき点については担当者で話し合います。今年度の実態や学校の状況を判断して考え、必要があれば変更して提案します。安易に例年通りとしないようにし、一つ一つ確認してから提案しましょう。 教務事務については、学校が変わってもそれほど大きく変わることがありません。また、教員として必要な知識も身に付くので、若いうちに経験しておくとよいでしょう。特別活動に関する分掌は、直接児童を動かす仕事内容も多いので、指導力を磨くことにもつながります。

企画特集

第98回全国算数・数学教育研究大会が8月1日からの5日間、岐阜県岐阜市の長良川国際会議場などで開催。そこで同大会のテーマである「学ぶ充実感のある算数・数学教育」について、日本数学教育学会会長の藤井斉亮同学教授、東京学芸大学附属小金井中学校の柴田翔教諭、同附属小学校の加固希支男教諭が鼎談による鼎談・学者、研究者、実践者から提言をもらった。   ◎ 鼎談 学ぶ充実感のある算数・数学教育 part1 | part2 | part3   ◎ 学者、研究者、実践者からの提言 筑波大学人間系准教授 蒔苗直道「知的な喜びや満足を期待」 都留文科大学文学部初等教育学科非常勤講師 滝井章「数学的見方の活用で充実感を」 東京都文京区立第六中学校主幹教諭 岡田春彦「比較・観察の目を教師自身が持つ」 元東京都公立中学校校長 楚阪博「メタ認知を活用し議論する」

教採対策  EXAMINATION

今夏の教員採用試験は、ほぼピークを超えつつある。ということは来年の受験を予定している人は、そろそろ準備をはじめなくてはならない時期となってきた。気が早いかも知れないが、11カ月後には試験本番、というのが現実である。その気になるためにも、まずはやる気を出すこと、モチベーションをあげることが大切だ。

教育ICT EDUCATION ICT

教育新聞は、教育ICTの実践を特集した動画番組「iTeachers TV」に協賛しています。 今回は、iTeachers TV 2016 夏休みスペシャル。特別企画として、これまでゲストに出演した先生たちを講師にお招きして「3ミニッツ祭り」をお届けします。 テーマは「教育ICTのウラ技」。『黒板に映した教材を一瞬で見やすくするウラ技』『タブレット端末やスマートフォンで辞書アプリを活用しよう!』『Google検索のウラ技』をお送りします。

総合 GENERAL

宮崎県教委特別支援教育室による「教育的観点からの合理的配慮の提供に関するガイド」が、合理的配慮の提供に関わる課題や具体例ななどを分かりやすくまとめている。 Q&Aや事例によって、決定プロセスや工夫を解説。合理的配慮の提供について本人や保護者から意思表明がないときはどうしたらよいか、定期考査ではどうしたらよいかなど、教育現場の求めにこたえている。障害特性からくる配慮について示す、学習活動に沿った資料もある。   「ガイド」は同教委サイト( (http://www.pref.miyazaki.lg.jp/ky-tokubetsushien/kurashi/kyoiku/gouriteki/index.html)からダウンロードできる。 

コラム COLUMN

文科省は8月19日、大学が教職課程を編成するに当たり参考となる指針「教職課程コアカリキュラム」の在り方に関する検討会の初会合を開いた。委員は大学関係者ら10人で構成されている。

書評 BOOK REVIEW

4教委・小学校が2年間にわたり行った〝One to One”、児童1人にタブレットPC1台での授業実践と学習効果を、成果報告書としてまとめた。教員、児童への意識調査や客観テストから、タブレットPC導入による学習成果について検証・分析し、学力向上・協働学習の関連について詳細なエビデンスを収録した。