【教師力・人間力(40)】学校運営をモデルに

伝えることで動かす

どんな学校にしたいか。校長として、学校運営を行うようになり、若いときにこうすればよかったと思うことが結構あります。強く思ったことは、担任、教科担任、部活動顧問、その他、担当それぞれが、学校運営に大きく関わっているということです。自分は、その意識が弱かったと感じます。そして、学校運営で示していることは、自らの学級や学年づくり、部活動、行事などをよくするアイデアがいっぱいだということです。

本年度、小規模校から、児童数約23倍の大規模校に異動しました。たくさんの職員がいますので、学校運営方針を職員にしっかりと伝えることが重要です。そこで、職員向けの校長室だよりを通して、自分の考えを伝えていくことにしました。

考えを伝えるということの重要性を若い先生方には考えていってほしいと思います。

地域の名前がついた学校

小中学校の多くは、地域の名や学区の名、町名がついています。この意味を考えていくとよいです。それぞれの地域の風土や文化が、学校の特色と結び付いています。

私の勤める井田学区は、新しい町と古い町が一緒になっています。将来は、二つの町が融合し、井田学区となることが求められています。また、学校を中心として地域をつくっていこうという考えが強く、地域や保護者が協力的です。未来の井田学区をつくる子供たちを、協力的な地域、保護者と手を携えて、育てていきたいと思います。

学校運営のテーマを受けて

本年度本校では、井田小の「井」の字にあやかり、井田の地に暮らすものと井田の地に勤めるものの絆を深めたいと考え、学校運営のテーマを「井の絆」としました。「井」の四辺は、「井田小に通う子供」「井田小の保護者」「井田学区の人」「井田小に勤める教職員」とし、その四辺ががっちりと組み合い、絆を深めることを願いました。子供が井田小に通いたい、保護者が井田小に通わせたい、学区の人にとってコミュニティーの中心であり、自慢できる、そして、教職員が井田小に勤めたい、そんな学校にしていきたいと思い職員に示しました。

学校運営の目標を意識して、学級、学年、全校の活動を進めていくとよいのです。そうすることで、学校が、そして自らが関わる子供たちが明確な目標をもち動いていきます。

プラスを加える

学校運営では、問題の解決も狙いとします。不登校や問題行動、いじめをなくすなどが考えられます。

私は、問題解決にあたり、先輩の先生に教わった「プラマイ0(ゼロ)」の発想を大切にしています。マイナス要素をなくすのではなく、マイナス要素と同じだけのプラスの要素を加えて、全体として「0」にするということです。

子供の問題の多くに自尊感情が弱かったり、自己実現が図られていなかったりすることが原因として見受けられます。だからこそ、子供たちが自尊感情を高め、自己実現を意図した「プラス」の活動を加えるのです。そうすると、多くは、「プラマイ0」にとどまらず、マイナスがなくなり、全体としてプラスになります。

私は、この教えを大切に、学校運営は、「例年どおりは後退」と考え、毎年、前の年とは違う、魅力ある新しさを加えるようにしています。

若い先生方にもぜひ、この発想を大切にそれぞれの学級学年づくりなどに取り組んでいくとよいと思っています。

(牧野守・岡崎市立井田小学校長)

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