(読者の窓)凜とした姿に

この夏、新型コロナウイルス感染症まん延により開催も危ぶまれた東京2020オリンピックが開催され、連日のように日本人選手が活躍し、テレビ中継にくぎ付けになって観戦していました。

そんな中、一人の日本人の姿に目を奪われました。選手ではありません。日本人で唯一の柔道審判員、天野安喜子さんです。メダルが決まる責任の重い決勝の試合でも、凛とした姿で畳の上に立ち、柔道について素人の私ですらも分かるような公平さで、毅然と判定を下していました。その姿に感動すら覚えました。競技の中心は、この日のために努力してきた選手であることは間違いありません。ですが、選手の力量を引き出すように公正、公平な判定を下す天野さんの姿に教師の目指すべき姿が重なりました。

あの子はこんな子だと、先入観や偏見で子どもを見ることは、教師の目を曇らせてしまい、子どもの可能性を否定することにつながりかねません。子どもの姿をつぶさに見守り、その良さや個性を引き出す確かな目を持つことが教師には大切だと思います。公平や公正であることはもちろんのこと、時には長い目で見守り、時には毅然とした態度で接する目を持って、授業技術や学級経営の力を磨いていくべきだと思います。

学校の主役は子どもたちです。私たち教師も、大会を下から支える審判員のように、子どもたちが生き生きと輝く学校づくりに努めていきたいと思います。

 (伊藤雅彦・知立市立知立小学校教頭)

あなたへのお薦め

 
特集