(読者の窓)地域とともに

大須小学校は、開学から満147年を迎えた歴史と伝統のある学校である。

大須が発祥の地である大正琴や、大須観音の五月祭事に奉納される大須太鼓は、学校のクラブ活動としても行われている。2月上旬の節分会前夜祭には、学校に鬼や七福神も訪れ、「福は内、福は内」という独特の掛け声の下学区行事に親しんでいる。

また、大須商店街には毎年、学区探検や商店街の学習に出掛けている。さらには、昔の遊びを学区の方に教えてもらったり、学区の方と一緒に餅つきを楽しんだりと、地域(学区・保護者)と強く結びついている学校である。

あるとき、ドラッカーのマネジメント論の中で「われわれの事業は何か、顧客は誰か」という問いに出会った。

学校は、子供が通い、知識や社会性を身に付けて行く場所と漠然と考えていたが、この問いをもとに改めて考えてみると、学校は常に地域とともにあるとの認識を強くもった。子供には地域があり、地域の人々にさまざまに育てていただいているからである。

近年「働き方改革」の波が学校にもやってきている。教職員がいつまでも子供の前に元気で立つために、学校組織として、また一人一人が、働き方の意識改革をすることは大切である。それとともに、その意義は地域の理解がないとうまくいかない。

今後も、地域とともに、よりよい学校の在り方を考えていきたい。

 (市川徹・名古屋市立大須小学校長)