対話でつなぐ授業 一考察 国語科・算数科での実践

岡崎市立六ツ美南部小学校

はじめに

本校の子供たちは、明るく素直で課題に対して真面目に取り組む一方、主体的・能動的に課題を追究しようとする姿にやや弱さがあった。そこで、子供の思いや考えをつなぎ、自らの学びを実感できる学習過程の構築を目指そうと考え、対話に焦点を当てた授業づくりを行ってきた。

研究の概要

1.研究の柱

・心内対話から始まり、心内対話で終わる授業の確立

・ペア対話、グループ対話、フリー対話からクラス対話へつなぐことを基盤とした授業の構築

2.四つの鍵

研究の柱から、対話でつなぐ授業をつくる四つの鍵を設定した。

(1)心内対話=心の中で自分自身と向き合うこと。主体的に価値判断・意思決定を促す。

(2)さまざまな対話の形態=対話により自分の主張と他者への共感、関わりによって深い学びへ導く。

(3)六ツ南コミカ=対話の流れを記録するカードのこと。学校と保護者とのつながりにも利用する。

(4)共感的きっかけワード=共感的な反応から、子供たちの対話を活性化する。他者を認め、素直な気持ちで関わることで、自己肯定感をもたせる。

実践例
共感的な対話で学びを深める子供

3年生国語科「はりねずみと金貨」では、「なぜはりねずみは金貨をもとのところにおいたのか」について考える授業を行った。
さまざまな対話の形態を通して、自分の思いが動くような友達の考えをメモし、終わりの心内対話に生かせるよう「六ツ南コミカ」を活用した。

始めの心内対話で「みんなのおかげで冬支度がそろった」から、メモを基に終わりの心内対話では、「みんな優しいから、自分も誰かに優しくしたい」と自分と向き合うことができた。

6年生算数科「変わり方を調べて」では、伴って変わる二つの数量について、計算で処理するのか、表から導き出すのかと一人一人の心内対話を経て、グループへと対話をつなぎ、表の変化を読み取り、立式することが分かる授業を行った。

「僕は、この表から2人が歩いた道のりが150メートルずつ増えていることをみつけたよ」「なるほど、私もそう思ったよ」「でも、どうして150メートルずつ増えるのかな」「それは…」と、グループで仲間の考えに共感的に反応しながら、さらになぜだろうと疑問を共有した。そこから、対話をつなぎながら学びを深める子供たちの姿が見られた。

終わりの心内対話では、友達の意見を聞いて計算で求めるよさを実感できた。

成果と課題

「六ツ南コミカ」により、心内対話の「見える化」が図られ、教師が子供の考えを把握できた。また、子供は、自分の考えの変容に気付き、終わりの心内対話の際に役立てることができた。
対話を仕組む順序や場の設定を授業ごとに工夫することで子供の対話が活性化され、考えを深めたり広げたりすることができた。

今後の課題として、的確な個の捉えや実態に合わせた教師の出の工夫、板書を基にした効果的な振り返りについて、さらに研究を進め、対話を軸に主体的に学ぶ子供を育てていきたい。

(岩瀬竜弥校長、文責・近藤雄一研究主任)本校/℡0564(43)2105。