豊かな心を育てる学校づくり 多様な異学年交流活動を通して

美浜町立奥田小学校

本校は、美浜町西部に位置し、校区は東の知多丘陵、西の伊勢湾に囲まれた豊かな環境の中にある。児童数は年々減少の傾向にあるが、児童は明るく元気で、登校時のあいさつや放課の歓声は、小規模校とは思えないほど響きわたる。

なかよしグループによる縦割り活動

本校は、全校児童が134人、全学年が1学級の小規模校である。児童の多くが保育所から同じ集団で、人間関係に変化が少ない。

そこで本校では、異学年集団による「なかよしグループ活動」を行っている。全校児童を12の縦割りグループに分け、6年生がリーダーとなって、活動を計画したり指示や説明をしたりする。また、グループ内の1・5年、2・4年、3・6年がペア学年となる。

グループによる活動は、4月の自己紹介に始まり、月1回程度、ペア学年での読み聞かせ、クイズラリー、グループ全体での集団ゲームなどをする。また、運動会ではグループ対抗の種目を行い、6年生が中心となって大放課に練習を重ねて本番に臨む。最後は、お世話になった6年生への感謝の気持ちをこめて、1年生から5年生がメッセージカードを作り、6年生を送る会でプレゼントする。

なかよしグループでの交流を通して、児童は、それぞれの学年に応じた立場を理解したり、助け合ったりしようとする心が豊かに育っている。

伝統を受け継ぐ和太鼓

卒業生を見送る5年生の和太鼓演奏

卒業式を終え、卒業生が奥田小学校を後にするとき、校舎に響く和太鼓の音。本校では、さまざまな行事で児童が和太鼓を演奏し、華を添える。

本校は、平成12年から、校区にある日本福祉大学付属高校の和太鼓部「楽鼓」の指導を受け、4年生から6年生の全員が和太鼓に取り組んでいる。クラブ活動として行うほか、土曜日に「楽鼓」を招いて、学年ごとに指導を受けたり共演したりしている。

和太鼓は、奥田っ子のあこがれでもある。低学年の間、ずっとその響きを聴いて育った児童は、4年生になると、いよいよ和太鼓の仲間入りをし、心をわくわくさせながら、自分専用のばちを握る。

演奏曲は、4年生前半が「太鼓囃子」、4年生後半から5年生前半が「楽」、5年生後半から6年生前半が「お祭り太鼓」、6年生後半が「ぶち合わせ太鼓」の計四曲。各学年とも、前半までの曲を運動会で演奏する。3学期の感謝の会では、お世話になった地域の方々のために、6年生が「ぶち合わせ太鼓」を演奏する。締めくくりは、卒業式。法被姿の5年生が、6年生から教わった「ぶち合わせ太鼓」を演奏し、卒業生の門出を祝う。こうして、常に先輩の演奏にふれながら、奥田小の伝統を受け継いでいく。

本校では、学年を越えたさまざまな活動を通して、児童の心のつながりを深めている。その中で、上級生を尊敬したり、下級生を思いやったりする温かい気持ちが育まれている。これからも、児童の温かく豊かな心、そして笑顔があふれる学校づくりを目指し、日々の教育活動を進めていきたい。

(文責・森下悟校長)本校/℡0569(87)0044。

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