(読者の窓)支えに感謝

「先生、わざと失敗したのですか」「そんなわけないですよ」入学式後に1人の保護者の方と交わした会話です。

式辞で新入生に、桜井小の子供たち、職員から贈り物がありますとくす玉にメッセージを込めました。そして1年生の学年主任の力を借りてくす玉割りをしました。

ところがくす玉は途中で引っ掛かりうまく開きませんでした。頭は真っ白で、静寂が胸に突き刺さりました。

「どうしよう。このまま式辞を続けるしかないか」「ちょっと触れれば落ちるはずだ」

すると、放送室から職員が長い竹をもって現れ、ちょっと触れると垂れ幕は落ち、メッセージを伝えることができました。

職員室に戻り、「ごめんなさい」と職員にも謝りました。

「校長先生、その後の言葉がよかったですよ。失敗はあるかもしれない。でも、必ず誰かが助けてくれます。安心して学校生活を送ってくださいという言葉に子供たち、保護者は安心されたと思いますよ」

実は私はそんなことを言ったことすら思い出せませんでした。前述の保護者はかつての教え子です。舞台上の様子を見て、冗談を言いながら慰めてくれたのだと思います。

今回の失敗で改めて多くの人に支えていただいていることに気付き、感謝しました。私たちが思いを込めて取り組んでいることは必ず伝わると思います。そして、いろいろな方の支えに甘えることなく、子供たちの成長と幸せを願って教育活動を続けていきたいものだと思います。

(都築智・安城市立桜井小学校長)