深い学びへとつながる授業づくり 見通しを持って考え響き合い学ぶ

幸田町立南部中学校

本校(生徒数222人)では、「相手のことを尊重する中で自己を高めたり、共に高め合おうとしたりする生徒」「見通しをもった上で、自ら判断し、行動できる生徒」を目指し研究に取り組んでいる。

生徒を捉える

生徒のできていることに焦点を当て、そこから、こんなことができたら、生徒にとって価値があるのではないかという見方で生徒を捉え、授業づくりを進める。

深い学びへとつながる授業とは

課題への関心や振り返り、次へつなげる思考など見通しを持てる「主体的な学び」、友達や教材、事象等との対話を通して「対話的な学び」が展開される中で、生徒たちは思考を広げ、さらに深めていくことができる。深い学びのある授業とは、「主体的な学び」と「対話的な学び」が保障された先に到達できるものであると考える。

授業実践2年生理科
単元名「花火の燃え方と酸素」

1年生から70回以上の実験を行ってきた生徒たち。興味関心を持って、実験をしたり、自分の言葉で結果をまとめたりすることができる。そんな生徒たちに科学的思考を育むことを目指した。

花火の燃え方を実験した生徒は、「酸素がないところでは燃えるのか」と疑問をもち、花火を水中で燃やす実験を行った。そして、「花火が水の中で燃えたのはなぜだろう」とその理由を、過去の実験結果をもとに話し始めた。「金属は水に溶けないから、花火の中の金属が燃えている」「燃えるとき音がしたから、水素が燃えたんじゃないか」などと、途絶えることなく、自分の考えを述べた。

仲間との対話を通して考えを広げる生徒たち

その中で、「二酸化炭素なら、燃えないのではないか」という意見が出され、二酸化炭素の中で花火を燃やす実験をした。また、「二酸化炭素には、酸素が含まれているから、窒素なら燃えないのではないか」という生徒の発言から、窒素の中で花火を燃やす実験を試みた。生徒たちからは、「やっぱり、燃えた」「花火の中に秘密があるんだよ」などと、教室内につぶやきが広がった。

生徒の思考に沿った疑問・課題の連続(「主体的な学び」)中で、仲間との対話を通して考えを広げ、生徒の思考に沿った実験をタイミングよく取り入れたことで(「対話的な学び」)、考えを深めていくことができた。

研究推進にあたり

今回の理科実践の中では、生徒の思考に沿った実験をタイミングよく取り入れたことが、深い学びにつなげるために有効であった。今後、発問や問い返しの言葉の工夫、新たな視点を与える教材の提示方法や場面設定など、深い学びにつなげる有効な手だてにはどのようなものがあるかを、生徒の思考の深まりを分析することで探っていきたい。

2020年には、西三河教育事務所から研究委嘱を受けて3年目となり、研究発表会を行う。ぜひ、本校の生徒たちの学びの姿、そして、教師の授業づくりのありさまをご覧いただき、ご指導ご助言をお願いしたい。

(志賀浩美校長、文責・成田敦子研究主任)本校/℡0564(62)6811。