(読者の窓)対話の重視

女子プロテニス選手の大坂なおみさんが全米オープン、全豪オープンで優勝という快挙を達成しました。この立役者の一人がサーシャ・バインコーチ。彼の指導法は対話を重視したものだそうです。

相手の思いや考えを理解しようと積極的にコミュニケーションをとること。これがあってこそ、常に寄り添い、相手の気持ちを受けとめ、助言等の支援をして共に歩んでいくことができるのでしょう。

私の勤務する小学校の5年生に外国籍男子児童がいます。日常会話はできますが、話し合って考えを深める能力は十分に育っているとはいえません。集中力を持続させることも得意ではありません。

私は、この男児が在籍する学級で週1回書写を担当しています。男児は6月まで書写の用意を持ってこず、担任の先生が用意した日本語ドリル等もやらずにいました。

7月、男児が今年初めて習字道具を持参し、集中して取り組み「先生、書けたよ」と笑顔で見せてくれました。過去の習字も家で書き、提出しました。うれしく思うのと同時に、担任の先生がいつも丁寧な言葉で穏やかに問いかけ、前向きな言葉を引き出そうとする支援をされているのを思い出しました。この積み重ねが本人の心を動かしたのだと思います。

人が変わる、成長するきっかけを与えられる私たちの仕事。その機会が身近にあること、そして、その術を磨き高めることで子供に夢を、同僚に希望を与えられることを再確認しました。

(杉浦正明・知立市立知立南小学校教頭)

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