(読者の窓)啐啄同時

「おつかれさま」。職員玄関前にいつの間にか用意された泥団子120個のメッセージ。夜の体育館の開放に保護者とともに来ていた子供たちが、先生たち向けに作ったものでした。翌朝学校へ来てみると、メッセージが替わっていました。「おはよう!」。子供たちの何気ない心遣いに思わず満面笑みになりました。

学校では、人権週間の折に、3年生以上が一人一つずつ人権標語を考えています。その中で、今の自分たちにふさわしい標語を学級ごとに3つずつ選び、校舎階段の蹴込に掲示をしています。

「みんなでね きれいにさかそう 笑顔の花」「『ごめんなさい』勇気を出して 仲直り」など、35点。友達同士で温かい学校づくりをともに推進していこうという姿勢がにじみ出ています。

もちろん、教師側からも子供たち向けに心のプレゼントを贈っています。トイレに掲げたメッセージです。「誰にだって一つはある とびっきり良いところ 探してみてごらん」「きっと叶う 夢を信じて 自分を信じて」など。

さらに、職員トイレにも私たちの心得を掲げています。「どんなに遅くても 待ってあげよう 芽が出るまで」「心にかけ 言葉をかけ 手塩にかける」。

いずれも毎日目に飛び込んでくるところに掲示して、人への感謝の気持ちを心に刻み込みながら学校生活が送れるようにしています。

「啐啄同時」。殻を破る者と、それを導く者。今の岩津小学校には、子供たちと教師集団の間に生まれる機を逃さない絶妙な心の通い合いの「?」と「啄」が呼応しています。

(小島寛史・岡崎市立岩津小学校長)