(提言)先哲の訓えに学ぶ

愛知県小中学校長会長 中谷 眞人

令和2年度がスタートいたしました。新型コロナウィルス感染症の一日も早い終息を祈る毎日ですが、時代はSociety5.0に向けて大きく動いております。そして、人々の叡智を結集させた東京オリンピック・パラリンピック開催の延期が決定されましたが、さまざまな人・こと・ものが今、花開こうとしています。

新学習指導要領が本年度から小学校で、来年度から中学校で全面実施されます。持続可能な社会の創造者の育成が求められ「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力や人間性」の3つの力をバランスよく育む教育を実現していかねばなりません。

愛知県小中学校長会は「挑戦 育成 文化創造 新しい時代に向き合う校長会」とスローガンを掲げ、今年度1003校の小中学校長が、地域に開かれた信頼される学校づくり、特色ある学校づくりに勤しんでおります。

新たな時代を担う教育実践の場が不易と流行が行き交う中にあって、学校経営を推進する私たち校長は、今一度、先哲の訓えにふれてみる必要があると思います。

「自分で学ぶ みんなと学ぶ 先生に学ぶ」これは、前学び方研究会会長である三河地方の故石川勤先生の訓えで、通称「でとに学習」と言われているものです。私も30余年前の20代の時に、郷土の石川先生から直接教わりました。子供たちの将来にわたる生き方にかかわるとても大切な訓えとして、今でも本校では、常にこのことを礎としながら、子供たちと先生方で授業を創っています。

新学習指導要領では、主体的・対話的で、深い学びの実現が求められています。この「でとに学習」は、まさしくそのものです。子供たちが社会人として活躍する折には、大きな解決すべき問題を背負いながら、自分で学び、多くの人と協働し、師の指導も仰ぎながら、力強く粘り強く問題の解決に向かってほしいと願っています。

学校現場には、子供たちが人の関わりの中でこそ成長し、人の中で生きていく大切さを気付かせるという使命があると思います。今後、働き方改革が進められたり、より一層ICTやAIが導入されたりし、学校を取り巻く環境が大きく変革していく今だからこそ、私たちは、各地域の先哲の訓えを紐解き、学び直す必要があると思います。

そして、一人一人の子供の人格形成と社会性の育成のために、学校が社会づくりの原点を担っていることを忘れることなく、学校経営に励んでいきたいと思います。

(碧南市立大浜小学校長)

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