(読者の窓)世界を感じる

本園には、インド、タイなどさまざまな国籍の幼児が通っています。子供が泣いたり、何かを要求したりしていたとき、先生たちは、その子の表情や様子から思いをくみ取り、身ぶり手ぶりを交えながらコミュニケーションをとっています。

また、名古屋市立幼稚園は、保護者が送り迎えをしていますので、毎日その日の出来事を伝えたり、行事の日の持ち物やさまざまな手続きについて話をしたりします。

担任は、知っている英単語をつなげ、スマートフォンの翻訳機能を使って苦労して伝えています。保護者の中には、英語が話せる方もいるようですが、お願いすると、「少しだけ…」と謙虚な方ばかりです。

しかし、昨年11月、ある転入児の保護者が新たな風を吹き込んでくれました。東南アジア出身のその保護者は、送り迎えの時に、担任が片言で困っていると、横に来て通訳したり、「あの人にはもう話した?」と日本語が分からない保護者を気にして声を掛けに行ってくれたりしました。

そのおかげで、その保護者の周りには、外国籍の保護者が集まるようになり、さまざまな国の言葉が飛び交う楽しげな雰囲気に「いろんな言葉が覚えられそう」と日本人の保護者もその輪に加わり、つながりが広がっていきました。

毎年、人は入れ替わりますが、日常の中で多国籍の友達や保護者と触れ合える本園は、まさに世界を感じる幼児期にふさわしく、恵まれた環境といえます。この特色をプラスにできる園生活を築いていきたいものです。

(平松章予・名古屋市立第三幼稚園長)

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