私を支えた「この一冊」 詞集たいまつⅠ

……われを失うほどの窮境におかれても「はい」と「いいえ」は決してまちがえて発音しない、そんな口をもちたい。

範読に続いて、生徒が一斉に声をそろえる。範読をするのは、長髪の国語教師。その横顔にエンディング曲が重なる。そう、この詞に出合ったのは、某学園ドラマだった。エンドロールに出てきた書名と著者を必死にメモし、探した。

この詞集、どの詞も、強い。著者が、自らの命をちぎっては読者に投げてくるようだ。……

この記事は購読会員限定です。購読を申し込むと、続きをお読みいただけます。