【先輩からのとっておきアドバイス】すぐに感情的になって……

Q

すぐに感情的になって子供を怒ってしまいます。怒りが収まらないときは、表情に出ていると思うし、ピリピリ感が授業で伝わっていると思います。家に帰ってから、どうしてあのとき怒ってしまっているのかといつも反省します。こんな私は「教師失格ではないか」とさえ思うこともあります。どうすれば、怒りをコントロールできるようになれるでしょうか。

(男性S、教師歴3年目)

A

今年度、高学年を任され張り切っていましたが、実は悩みを抱え、苦しんでいたのですね。子供へのかかわり方は低・中・高学年と発達段階で違って、特にS先生のように3年目の多くの教師がこういった壁にぶつかります。

大事なことは、今、経験を積み、よりよい方法を見つけ、自分のものにすることです。失敗を成功に結び付けていくことが大切で、決して教師失格ではありません。

逆に「自分の指示通りに動いている」「姿勢よく自分の方を向いている」と目の前の子供を威圧感や思いだけで制御する方法を身に付けてしまう方が心配です。ですから、先生の悩みは、誰でも通る道であり、教師力を高めるチャンスです。

まず、S先生が振り返り、自分の行動を顧みることができていることが立派です。それがその都度、現場でできるようにすることが大切です。以下のことを参考にされてはいかがでしょうか。

①怒りが増したときでは遅いです。怒りが増しそうな前に一度、手を止め、深呼吸をします。教室の後ろに移動し、子供の後ろ姿を眺めてみます。私は、30秒そうします。意外と長く感じる時間です。そうすると、自分の気持ちがおさまると同時に、「その子にも何か理由があるのではないか」と冷静に分析できるようになります。

②怒りが増すとは、子供ができていなかったり、思うようにいかなかったりしたときです。子供一人一人の個性・能力・生活経験は全く違います。同一歩調で指導しようと力むほど焦りは増すばかり。

そこで考えてもらいたいのは、「絶対にそうさせなければならないのか」「子供をそうさせることが一番いいのか」「別の方法でもいいのではないか」と、目の前の姿を見て、その子らしさとは何かを考えることです。きっと、ここまで怒らなくても大丈夫だと考えが変わってきます。

③その子供の親の立場になって考えてみます。S先生も自分の子供だったらどう声掛けをするでしょうか。きっと少し優しいトーンになり、時間をかけて繰り返していけばよいのではないかと思えてくるでしょう。

④子供の心の中を考えてみましょう。怒りの先になっている子供が、教師の主張を本当に受け入れているか、理解ができているか、その部分を探ります。

大切なことは、子供の目線の位置から寄り添って聞いてみることです。「どうしてできなかった?」など、子供の真横からささやいてみてください。「あのね、先生…」その子の考えや思いを十分に聞くことです。きっとS先生に心を開いてきます。

⑤最後に、子供はかわいいですよね。学校、地域の宝です。子供の考えや行動は時に想像を超え、こちらも笑顔になります。一人を大切にすることは、S先生の学級全員も大切にされていると感じます。

私は、毎朝必ず校内の鏡に自分の姿を映しました。「服装よし」「笑顔よし」「1日ファイト」と。教師の笑顔が、子供たちに安心、笑顔、そして動き出す力を生み出しますよ。

(岩瀬竜弥・岡崎市立六ツ美南部小学校長)

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