【先輩からのとっておきアドバイス】前向きな思考になれるのでしょうか……

Q

悩んでいることがたくさんありすぎて、どうしていいのか分かりません。教師間のコミュニケーションがうまくいかないこと、子供たちが集中して授業が行えないこと、自信が持てなくなりネガティブに考えてしまうことなど、もともとネガティブ思考だったわけではなかったのですが、今とても苦しい状態です。どうしたら前向きな思考になれるのでしょうか?

(女性 教師歴7年目)

A

何をやってもうまくいかないと感じ、自分に自信が持てずに過ごす毎日は、とてもつらいですね。私たちは、自分がポジティブな気持ちのときはポジティブなところに目を向けやすく、ネガティブなときはネガティブなことばかり考えてしまいます。今は、あなたにとってそんな状況なのではないでしょうか。

このような状況に陥ってしまったときは、まず、自分が何に悩んでいるかをもう一度考えてみましょう。私たちがネガティブな感情にとらわれてしまうのは、自分が抱えている悩みがどんなものであり、何が原因なのかを明らかにできないため、不安ばかりが大きくなってしまうからです。誰でもいやなことは考えたくありません。しかし、そのことから目を背け、うやむやにしていると、ネガティブな感情だけが心の中に残ってしまいます。まず、自分が何を悩んでいるかを明らかにしてみてください。その一つの方法は、紙に自分の心の負担になっている悩みを書き出すことで、悩みを「見える化」することです。

私もいろんなことに悩みます。そんなときは、その悩みを鉛筆で一つ一つ書き出してみます。そうすると、悩みの正体が少しずつ見えてきます。頭の中で考えていたときは、全ての悩みを解決しなければいけない、どうしたらよいのだろうと不安ばかり募ってきます。しかし、書き出してみると、何が直ちに解決しなければならないのか、さらに、何が解決できるのか、また、できないのかがはっきりします。子供の家庭環境の問題とか、同僚の性格、考え方の相違など「自分だけの力ではどうしようもないこと」や「今は考える必要がないこと」で悩んでいることも分かってきます。まず、自分ができることで最優先に解決しなければならない悩みを明確にしましょう。明確にすると、解決が難しい悩みはそれほど多くないかもしれません。そして、その悩みの具体的な対応策を考えてみてください。

それでも、自分だけでは解決できない問題もあります。そんなときは、周りの信頼できる人に助けを求めてください。私たち教員は、責任感や使命感が強いあまり、何もかも自分で抱え込もうとしてしまいがちです。「このクラスの問題は自分で解決しなければいけない」「他の先生に迷惑をかけてはいけない」「こんなこともできないのかと思われたくない」などと恐れるあまり、助けを求めず、自分一人で解決しようと頑張ってしまいがちです。しかし、それはとてももったいない話です。あなたの周りにはあなたの声に耳を傾け、力になってくれる人が必ずいます。悩みを話すことは、決して恥ずかしいことではありません。危機を乗り越えるときには、助けを求める力も必要です。

「うまくいかない」と感じるのは、それだけあなたが真剣に向き合って取り組んでいるからです。何もかも一人で抱え込まず、できることを一つずつ取り組んでください。一度に悩みが全て消えることはないでしょうが、漠然とした不安が減り、前向きな思考が戻ってくることでしょう。

(酒井多香子・安城市立明和小学校長)

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