私を支えた「この一冊」 手紙屋 蛍雪編

喜多川 泰 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン

「勉強という道具は、『自分を磨くため』『人の役に立つため』という二つの目的のために使ったときにはじめて、正しい使い方をしたといえるのです。」

退職まであと4年になった年に友人に勧められてこの本に出会った。

それまでの私は、教育観や信念を問われても言葉を端的に選ぶことができなかった。何のために勉強するのかという問いに、自分磨きという答えだけでは物足りなく思い、人の役に立つとの考えには距離を感じていた。

この二つを見事に結び付け、自信をもてないまま地道に仕事を続けて来た自分を認め、救ってくれた一冊である。

もっと早く出会って多くの子供たちにこの言葉で伝えたかったという思いに駆られ、すぐに友人や同僚、後輩、保護者に紹介し、卒業式の式辞でも取り上げた。

働くことの意味を見つめ直す「手紙屋」とともに今日も私を支えている。

(星野智子・名古屋市立常安小学校長)

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