(読者の窓)非認知能力

最近気になっている言葉が、この言葉です。非認知能力は、IQなど数値化しやすい認知能力に対して、意欲、興味・関心をもち、粘り強く学びに取り組むことであり、「学びに向かう姿勢」と言い換えてもよいと思います。このことが気になりだしたのは、前任校でのある経験でした。

「教育のための科学研究所」のリーディングスキルテストを、自校の児童がオンラインで受検している姿を見たときのことでした。文章の読解力を測るそのテストに、目を輝かせて嬉々として取り組む児童がいる一方、うつろな目をして力なく選択肢を選ぶ児童もいました。この違いは認知能力の高低ではなく、分からないことを知りたいとか、少々つらいことがあっても我慢しようとか、意欲や経験などの差ではないかと感じたのです。

以後、OECDでも注目されていること、仲間と協働する能力も含まれること、学校卒業後の生活にも多大な影響があることなど、この能力の重要性の理解を深めました。

同時に、幼児期での重要性によく言及されているものの、小学校中学年以降の実践や研究はほとんど見られないことに疑問ももちました。経験的に、この能力の育成は特定の教科や単元によるものでないことは分かります。また、長期にわたる視点で育成する必要もあります。では、それをどうやって系統的に計画的にカリキュラムに落とし込んでいくのかは、大きな難題です。小学校以降での能力の育成のために、研究を深めたいです。

(松山英昭・扶桑町立柏森小学校長)