体験的に学び豊かな心を育成 稲沢市立法立小学校

地域に伝わる郷土芸能「木遣音頭」の継承など

本校は、令和5年度に創立150周年を迎える伝統校である。平和町の1中3小が連携しており、地域の連帯感も強い。平和町地区運動会や平和まつりに、3小学校が順番に鼓笛演奏をしたり、小学校の運動会に中学生がボランティアとして参加したりしている。また、学習素材や人材を生かし地域に学ぶ体験活動を計画的に行っている。その一つが地域に伝わる郷土芸能「木遣音頭」の継承である。稲沢市無形民俗文化財に指定されている木遣音頭は、名古屋城を築城する際に、重い木材や石を運ぶときに士気を高めるためにうたう労働歌として唱えられた節が、法立地区に広まったと言われている。毎年、4年生が木遣音頭保存会の方から昔ながらの口上で習ったり、歴史について調べたりしている。保存会の方にうたってもらいながら練習することで、うたい方が音楽の歌い方と違うことを知り、細かい音程や音の長さを理解し、身に付けていく。継承した木遣音頭は、平和まつりや稲沢市グリーンコンサートで地域の方に披露している。

木材を用いて演技する木遣音頭

また、他学年も地域のミツバ農家やイチゴ農家の訪問、ねんりんクラブの方々との昔遊び、地域講師に学ぶサンドアートづくりなど、多くの体験活動を行っている。地域のさまざまな人たちとふれあう中で、昔から伝わる伝統や自分の郷土を愛する豊かな心を育んでいる。

▼異年齢との関わり(異学年交流)

本校では、小規模校のよさを生かし、異年齢との関わりを深める体験活動を行っている。全児童を6チームに編成し、各チーム内を3つの班に分けた縦割り班を組んでいる。チーム長を中心として企画し、チームごとに6年生全員が仕事を分担して活動する。年間を通して行うなかよし遊びのほか、校外へ出掛けるなかよし遠足も行っている。なかよし遠足では、事前準備として、6年生を中心に班で話し合い、見学先の回り方や食事などの計画を立てた。当日は、安全対策を優先し、班長だけでなく5年生も低学年に対して目を配り、前と後ろから何度も人数確認をしていた。

高学年は、異学年の仲間とふれあいながら、思いやりや協調性、責任感を育んでいる。低学年は、友達の輪を異学年に広げ一緒に活動する中で、感謝や協力する気持ちを高めている。

▼家庭との関わり

本校は、令和元年度に愛知県教育委員会から委嘱を受け、「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の研究推進校として研究を進める中で、家庭との連携も図った。道徳科の授業公開や親子講演会、親子(家庭)道徳の日を設けている。親子講演後、児童と担任でテーマに沿って話し合い、その様子を保護者が参観した。家庭に取り組みを知ってもらうとともに、保護者と児童が互いの考えや思いを伝えたり、認めたりする場となり、家庭や地域にも道徳教育を広げることができた。

今後も、家庭・地域と連携し地域の学習素材や人材、異年齢との関わりを生かしながら、体験的に学ぶ中で、思いやりと感謝の心があふれた豊かな心を育む児童を育成していきたいと考える。

(古川智康校長、文責・後藤啓世教頭)

本校/℡0567(46)0572。

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