「あいちの教育ビジョン2025」を策定

令和3年2月、愛知県教育委員会は第四次となる教育振興基本計画「あいちの教育ビジョン2025」を策定した。本ビジョンは、2021年度から25年度までの5年間を計画期間としている。これまでの基本理念を継承しつつ、新たな課題に対応し、今後育むことが求められる力の育成を図るものである。

本ビジョンの基本理念は、「自らを高めること」と「社会の担い手となること」を基本とした、現在の社会情勢から特に育みたい資質・能力の育成と『知・徳・体』にわたる生きる力を育む、愛知県の教育の推進である。それに基づいて、7つの基本的な取り組みの方向と、今後5年間で取り組むべき30の取り組みの柱と施策について記している。

1 自ら学びに向かう教育を充実させ、自己の可能性を伸ばす力を育みます

(1)主体的・対話的で深い学びの推進ときめ細かな指導の充実

(2)情報活用能力の育成とICT活用教育の推進

(3)SDGsの理念を踏まえた教育の推進

(4)多様な学びを保障する学校・仕組みづくり

(5)理数教育の推進

(6)特別支援教育の充実

(7)幼児教育の充実

(8)私立学校の振興

(9)大学等高等教育の振興

2 人としての在り方・生き方を考える教育を充実させ、実践力を伴った道徳性・社会性を育みます

(10)人権教育・多様性理解の推進

(11)道徳教育の充実

(12)いじめへの対応の充実

(13)不登校児童生徒への対応の充実

(14)主権者教育等の推進

3 健やかな体と心を育む教育を充実させ、生涯にわたって、たくましく生きる力を育みます

(15)生涯学習の推進

(16)家庭教育・子育て支援、子供の貧困対策の充実

(17)学校体育・生涯スポーツの充実

(18)健康教育・食育の推進

4 ふるさとの魅力やあいちの伝統・文化に学びつつ、技術の進歩に取り組み、社会の発展を支える人を育みます

(19)ふるさと教育の推進と新たな文化の創造

(20)社会の担い手の育成に向けたキャリア教育の推進

(21)産業を支える人材の育成

5 世界とつながり、生き生きと活躍するために必要な力を育みます

(22)グローバル社会への対応の推進

(23)外国語教育の充実

(24)日本語指導が必要な児童生徒等への支援の充実

6 子供の意欲を高め、教師の働きがいがある魅力的な教育環境づくりを進めます

(25)学校における働き方改革

(26)開かれた学校づくりと学校への支援

(27)教員の人材確保と資質向上の推進

(28)学校施設・設備の充実

7 大規模災害や感染症拡大等の緊急時においても、子供たちが安心・安全に学べることを保障します

(29)大規模災害や感染症拡大等の緊急時における学びの保障

(30)学校安全・防災教育の推進

   ◇ ◇ ◇

各取り組みの柱ごとに「現状と課題、施策の方向」「施策の展開」を示している。

例えば、「(13)不登校児童生徒への対応の充実」では、「不登校児童生徒への支援は、児童生徒が自らの進路を主体的に捉え、社会的に自立することを目指し、自立に向けての進路の選択肢を広げるための取り組みを進めることが大切」とし、施策の展開として、「学校等の取り組みの充実」「スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーとの協力、教育相談体制の充実」「家庭への援助」「多様な教育機会の確保」を挙げている。

さらに、本計画の目標の進捗(しんちょく)状況を把握するために、指標を設定している。例えば、「(13)不登校児童生徒への対応の充実」では、「スクールカウンセラーの相談時間数(現況=小学校40950時間、中学校62065時間)を毎年度増加すること」などとしている。

 ◇ ◇ ◇

 昨今、大規模災害、未曽有の感染症の拡大など、先の見通しにくい時代にある。だからこそ、本ビジョンを通して自立した人間を育て、一人一人のよさや個性を伸ばし、次代を生きる社会の形成者を育成することが重要である。

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