主体的に学習に取り組む児童の育成 名古屋市立中川小学校

個別最適化された学びを取り入れて

本校は、令和のスタートとともに創立110年を迎えた歴史と伝統のある学校である。その歴史を大切にしつつ、大きな変化が予想されるこの先10年後、20年後に生きる力を育てるため、地域・保護者・学校が一体となって、学習活動を進めている。令和2年度からは、「主体的に学習に取り組む児童の育成」を目指し、画一的な一斉授業からの転換を図り、個別最適化された学びを取り入れた授業づくりに取り組んでいる。

計算問題数の異なるコースを選択している場面

令和2年度4月の一斉休校中、「学習の個別最適化とは何か」を、本校の全教職員で考えた。「児童一人一人にはどのような違いや特性があるのか」「授業内で、子どもたちが主体的に選べる選択肢にはどのようなものがあるか」など、意見を交えた。「個別最適化された学び」とは「多様な子どもがいることを認め、授業内に学びの選択肢をつくること」という共通理解を図ることができた。6月の学校再開後、各学級で実践を行った。

授業に選択肢を

児童によって、学習理解度や活動の速さ、興味・関心の度合いなど様々である。その多様性が当たり前だという前提のもと、どの児童も主体的に学習に取り組むことができるよう、授業内に学びの選択肢を設けた。

算数科では、問題の難易度や問題数を変えた学習プリントなどを複数用意し、自分に合ったコースを選択できるようにした。また、課題解決の途中でつまずいた際に活用するヒントカードも複数用意し、選択できるようにした。その結果、学習理解や進度に違いがあっても、それぞれが「できた」という達成感を味わうことができた。

体育科では、個々の課題に応じて選択できる練習の場を設けた。例えば、「跳び箱(台上前転)」の学習では、「踏み切り」「着手」「前転」「着地」の、どこに課題があり、自分にはどのような練習が必要かを考えられるよう、十種類もの練習の場を設けた。全員が同じ練習に取り組むのではなく、自分の課題に合った場を選んで、主体的に練習に取り組む姿が見られた。

家庭学習も個別最適化

家庭においても、習い事の数や生活スタイルの違いにより、家庭学習をする時間が個々によって違う。また、授業中に理解できている児童、さらに発展的な学習に取り組める児童、前学年に戻って復習する必要がある児童など、理解度も多様である。そのため、家庭にも協力をしていただき、家庭学習の個別最適化を図った。与えられた一律の宿題を全員が同じようにやるのではなく、量や内容を自分で考えて選択できる自主学習を取り入れた。

一人一人が伸びる授業

互いの違いを認め合う学級の雰囲気がなければ、個別最適化された学びは成立しない。本校では、算数の授業中、課題を早く終えた児童が、自主学習ノートに漢字の練習や社会科の復習に取り組む姿も見られる。一斉授業ではなかなかついていけない児童も、反対に分かりきっていてつまらなさそうにしている児童も、個別最適化された学びを提供することで、生き生きと学習に取り組んでいる。今後も、個々に応じた学習課題や場、一人一人が伸びる授業づくりを全校体制で進めていきたい。

(文責・織田健校長、執筆者・松岡俊昭執筆者・松岡俊明教務主任)

℡052(661)9341、URL

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