(読者の窓)試練の末に

『神様は乗り越えられない試練は与えない』この言葉に聞き覚えがある方は多いと思います。これは、競泳の池江璃花子選手が白血病であることを公表した後に伝えた言葉です。多くの方が周知のごとく、池江選手は100mの自由形やバタフライなど数々の日本記録を保持している将来がとても有望な水泳選手です。そんな池江選手が白血病との診断を受けたニュースを聞いたときは、私もとても驚いて信じられませんでした。しかし、池江選手は落ち込むこともなく、「神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています」と前向きに伝えた時は、世界中の人々に勇気と感動を与えました。

そして、その言葉通り、約十カ月の闘病生活の末、見事病気に打ち勝ち、退院しました。退院した際には、「病気になったからこそ分かること、学んだことがたくさんありました」と前向きな姿勢を見せました。

さらに、退院後に始めてプールに入ってからわずか半年後、全日本選手権の大会で見事優勝し、東京オリンピックの出場資格を得ました。驚異的な回復力にも驚かされました。

この新聞が出版される頃には、すでに東京オリンピックは終わっていると思いますが、池江選手の健闘を心より祈念します。

そして、今まさに世界中の人々が「新型コロナウイルス」という試練に立ち向かっています。これからの先行き不透明な時代を生き抜いていく子どもたちには、様々な場面で池江選手の言葉を伝え、幾多の試練を乗り越え、次代を担っていってほしいと思います。

 (齋場実・名古屋市立猪高小学校長)

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