水害から命を守る 名古屋市立瀬古小学校

本校は、名古屋市北部、守山区内の庄内川と矢田川に挟まれた場所に位置している。庄内川を渡ると春日井市、矢田川を渡ると北区という立地である。学区内には田畑がいまだ点在し、北に御岳山、西に伊吹山を望むこともできるのどかな地域である。

水屋を見学する児童

水害との戦いの歴史

瀬古地区は500年ほど前まで無人の中州であった。後に田が造られ人が住むようになり、「瀬古村輪中」という堤防を築いて、今は住宅地となっている。

こういった成り立ちであるため、場所によっては川面より4~5メートル低い場所もあり、昔から大雨のたびに川があふれ洪水に見舞われてきた。江戸時代に建てられた「水屋」(洪水の際に住民が避難した屋敷)や過去に起こった水害の歴史についての碑文が現在も残っており、水害と戦ってきた歴史が見て取れる。

近年、温暖化の影響とも言われ、日本各地で大雨による、浸水や土砂災害が毎年起こっている。今年もお盆の頃前線が停滞し、日本各地で大雨による災害が起こった。本校にとって、水害から子どもを守ることは大きなな課題となっている。

守山区西部五学区の広域避難計画

一昨年度、守山区西部の水害に弱い五学区、瀬古小学区、二城小学区、鳥羽見小学区、西城小学区、白沢小学区で「庄内川・矢田川五学区水防連合会」を立ち上げている。市役所・区役所と連携し、専門家の意見も取り入れながら、川の氾濫による被害を食い止める方策の検討が始まった。

その会議の中で本学区は、庄内川が氾濫した場合、学区全体が水没。学校の周辺の浸水は最大5メートルから8メートルと想定されている。建物の4階以上への避難が必要となり、浸水は2週間から4週間続くと想定されている。

現在、学校は当然避難場所に指定されている。しかし、その会議では、庄内川の氾濫が予想される場合には、学校ではなく、学区の外に避難することが検討されている。学区の東半分は守山区内の高台にある小学校に、西半分は矢田川を渡った北区の小学校に避難するという計画である。

子どもたちの命を守るために

本校では、地震、火事などに対する避難訓練だけでなく、庄内川の増水に対しての避難訓練を毎年行っている。今までは全校児童が本校の最上階の3階に垂直避難する訓練を行ってきた。しかし、「庄内川・矢田川五学区水防連合会」での検討内容を考えると、浸水の可能性のある3階への避難では安全だとは言い難い。子どもたちの命を守るためには、学区の外へ引率していくことが必要になる。今後、どの段階で、どこへ、誰が避難させるのかなどを地域の方々や保護者と一緒になって検討していく。

まとめ

子どもたちには「最後は自分の命は自分で守る力」を身に付けさせることが大切である。特に本校では、水害に弱い地域で生活していることを十分に理解させる指導を続けていきたい。

 (文責・杉山靖校長)

 本校/℡052(793)7225、URL

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