(提言)二つのソウゾウ力を使って

愛知県公立小・中学校女性校長会長 稲垣 淳子

 8月5日に愛知県公立小・中学校女性校長会の総会・研修会を、2年ぶりに開催することができました。コロナ禍の開催となりましたが、関係各位のご理解とご協力のもと無事行えたことに深く感謝いたします。

 当日の研修会では、藤田医科大学岡崎医療センターの看護部長にご講演いただきました。岡崎医療センターは、昨年にコロナ集団感染が起きて話題となった「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗員乗客を受け入れた医療機関です。医療スタッフが予測不能な未知の病に対し、一丸となって果敢に立ち向かわれる中、看護部長は、医療スタッフへの感染防止のためのさまざまな工夫や、体調面・精神面のサポートに尽力されたそうです。私は、そのリーダーシップと患者ばかりかスタッフまでをも思いやる心遣いに、深く感銘を受けました。

 私は、常日頃生徒たちに、「創造力」と「想像力」の二つの「ソウゾウ力」という言葉を投げ掛けて、奮起を促しています。今回の貴重なお話から学んだ「様々な工夫=創造力」や「人への思いやり=想像力」こそ「二つのソウゾウ力」ではないかと気付きました。

 以前「10年~20年後には今ある仕事の半分はAIやロボットに奪われる」といった予測が注目されました。「二つのソウゾウ力」が私の頭に浮かんだのはこの時です。10~20年後というと、今の小中学生が働き盛りの世代となります。彼らを目の前にしている誰もが、この話題に危機感を持ったことと思います。私は、彼らが不可欠な存在となるにはAIやロボットにはない、「新しいアイディアを生み出す力=創造力」と「人の心に寄り添うコミュニケーション能力=想像力」を磨くことが必要と考えました。

 今日教育現場は、変異する新型コロナへの対応はもちろんのこと、新学習指導要領全面実施、GIGAスクール構想によるタブレット端末活用などに追われ、「予測不能な時代」に突入していると言っても過言ではありません。私は今回の研修会で、これからのより複雑で予測不能な時代を子どもたちが希望をもって生き抜くためには、「二つのソウゾウ力」を身に付けることが重要であると再認識しました。

 そして、私自身が学校経営においてそれらの力を駆使する必要性を痛感しました。

 (一宮市立千秋中学校長)

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