(読者の窓)地域と伝統

 田原市教育方針が「未来にふみ出すふるさと教育」と指示伝達された。そのことを踏まえ本校では、ふるさと教育にさらに重点を置き、校区の特色を大いに生かした取り組みを開始した。

 本校は、渥美半島の南岸にあり、校区の南側全体が、太平洋に面している。ましてや本校の全教室からは、壮大な太平洋が一望できる風光明媚な環境である。さらに、学校の北側には、標高九十メートルの小山がそびえ、自然環境に大変恵まれている。このような環境の下で「ふるさと」の良さを体感しようと、地域の方の協力や参加の依頼に尽力している。

 本年度の新たな行事として、新旧PTA委員の方とともに、地域を愛する心を育てることを目的とした春の遠足を企画した。海岸清掃と地引き網、イチゴ狩りを計画し、自然や産業に直接触れる体験をした。この企画には、地域の漁業組合をはじめ、地引き網の網元の方やコミュニティ協議会、観光農園の方などの協力を得て実現することができた。

 また、教育課程の中でも、教務主任を中心に、地域の特性や伝統産業を生かした内容を計画、実践している。特に、地元の輪菊農家の方や菊の花を染色する「カラーリングマム」に取り組んでいるJAの輪菊部会の方を講師に招いて適宜授業を行っている。伝統産業「菊」や校区内の海、山についても地域の方々に協力依頼をしながら、生活科や総合的な学習をすすめている。

 地域と伝統を念頭に、子どもたちの学習や成長に大きな活力となり、大変感謝している。

 (小林琢・田原市立若戸小学校長)

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