つながりを生かし、学びを深める寺部っ子の育成 豊田市立寺部小学校

1 研究推進のデザイン

 研究に取り組む前に、まず校長が研究推進のデザインを描いた。

話し合いの様子。友達の意見に耳を傾け、認める姿

 (1)学校経営の充実を図る研究にしたい(2)学校の特色を生かす研究にしたい(3)従来の研究推進の在り方を見直したい(4)教員の育成という喫緊の課題解決に向かう研究にしたい(5)働き方改革と働きがいの創出を両立する研究にしたい――以上のような目標を立て、その実現に向けて組織を立ち上げた。

 まず、研究主題は学校経営案の中から考えた。次に学校の特色である、寺部こども園との合築の校舎、地域学校共働本部のモデルを生かし、キーワードを「つながり」として、それを最大限に活用して研究を進めることにした。また「つながり」をつくるためには、子どもたちが意見をもつこと、発信すること、聞き合うこと、そして高め合うことが大切と考え、研究主題を決定した。

 従来の研究校では、教科や研究主任を先に決めることが多かったと思う。本校は、研究の進め方から抜本的に見直し、一人一人の教員が問題意識をもち追究し続けることができること、一人一人の強みをつくる機会にすることを重視し、各自が追究教科を決めた。それが、(4)の課題、すなわち学び続ける教員、自分の強みを生かした授業で学校経営に参画する教員を育てることにつながると考えた。主幹教諭、教務主任、校務主任と立候補した研究推進委員で方向性を検討、提案し、全員で共通理解して取り組みを進めた。

 また、全員が向かう共通のゴールとして、目指す子ども像を具体化して共有し、その実現を目指し、一人一人が自らの課題を明らかにして授業研究に取り組んだ。主体的に動ける組織づくり、場の設定、同じ課題をもつ教員同士でのグループ編成なども並行して進めた。会議の精選や日常授業の公開など、授業づくりを核として、縦糸と横糸を張り、同僚性を生かして高め合う仕組みを構築し、実践を重ねてきた。

2 実践紹介

 2年生道徳科の授業では「ぐみの木と小鳥」を扱った。小鳥・リス・ぐみの木の三者の気持ちや行動について考えることを通して、相手を思いやる気持ちが親切につながることを捉えられるようにしたいと考えた。

 本時では「テーマ発問」を工夫して授業を行った。「テーマ発問」とは、登場人物の心情ではなく、道徳的価値に迫るためのものであり、深く多面的に考えるための発問である。三者の行動を確認した後「三者とも違うことをしたのに、優しいと思うのはどうしてかな」というテーマ発問を投げ掛けた。子どもは友達と意見を交わしながら「みんな、誰かのことを大切に思って行動しているから」という考えをもった。話し合いを通して、優しさには、行動だけではなく、相手を思う気持ちが大切であると気付いていった。

 そして、子どもは自分の周りにも優しい気持ちをもった仲間がたくさんいることに気付き、自分も周りの仲間のことを助けられる人になりたいという気持ちを高めることができた。

 (文責・古瀬久美代校長、執筆者・熊谷等主幹教諭)

 本校/℡0565(80)0126。URLEメール

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