「書くこと」を通して、共に思いや考えを広げ深める 西尾市立室場小学校

研究の概要

 本校は、文章をつづることでものの見方や感じ方、考え方を育もうと考え、1971年度から作文教育に取り組んでいる。この積み重ねにより、子どもたちは、体験を通して感じたことや考えたことを生き生きと書くことができる。身の回りの「人・もの・こと」をしっかりと見つめ、書くことに抵抗がない。私たちは、このよさを生かし、「書くこと」を通して、子供たちに未来を切り開く力を付けてほしいと願った。

 本研究では、6年間で「身に付けさせたい書く力」をまとめ、目的意識や相手意識を明確にした「書く活動」を設定した。その際、論理的に考え、表現するために、説明文教材を生かした。また、主体的に書く力を獲得できるように、課題解決的な単元を構想した。そして、発問や板書の工夫によって交流の充実を図り、「振り返り」を積み重ねて考えを形成する過程を大切に、実践を行った。

実践紹介

 4年生の子どもたちに、自分の考えが明確に伝わるように、適切に理由や事例を挙げて書く力を身に付けさせたいと考えた。そこで、「言葉っておもしろい!日本語について考えたこと~『新しい数え方を生みだそう』」の実践を行った。「日本語の数え方」について考えたことをテーマに自分の考えを書き、文集にまとめ、図書室に配架することを、単元を貫く課題とした。また、説明文教材から、筆者の考えとその理由や事例のつながりを学び、「書く活動」に生かした。

 本時は、まず、筆者が述べるとおりに新しい数え方を実際に作った感想を交流することによって、「日本語の数え方」に対する見方を広げていった。そして、「改めて、『新しい数え方を生みだそう』という筆者の考えについて、あなたはどう思いますか」と学びを焦点化する発問をした。すると、「筆者が述べるとおり、確かに数え方がものの見方を狭めてしまうと思いました。例えば、傘を『一ガード』と数えてみると、細長いだけでなく、雨から守るという特長が分かるようになりました」と発言し、筆者の考えに対する自分の考えを見直し、深めることができた。

考えの交流

 こうした思考の深まりを、教師は、構造的な板書で支えた。本時では、児童の発言を、考えとその理由や事例に整理した。こうすることで、子どもは、互いの考えとその理由や事例のつながりを捉えることができた。また、1時間の授業の終わりに、この板書を見ながら自分の学びを振り返って、深めた考えや新たな考えを書き、交流をした。

 この積み重ねを経て、子どもたちは、「書く活動」において、深めてきた考えを、理由や事例を挙げて書くことができた。

まとめ

 本研究を通して、子どもたちは、友達と関わり、「書くこと」によって思いや考えを広げ深めていくことができた。また、子どもたちに、系統的に「書く力」が身に付いてきたという確かな手応えを感じることができた。

 (文責・榊原真由美校長、執筆者・大野裕里子教諭)

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