(読者の窓)地域とともに

 少子化の進む美浜町は、町内全小中学校を統合した小中一貫校の2028年開校を目指している。児童らは、新しくすてきな校舎に大喜びで通うようになるだろう。多くの級友が増え、今より充実した教育を受けられるに違いない。

 だが一方で、日中子どもたちの声が消え、元気な姿が見えなくなりそうなこの上野間地区はどうなるのか、子どもたちの心から「ぼくのふるさとは上野間だ」という思いが薄れはしないか、それが心配だ。

 子どもたち一人一人への充実した教育と引き換えに、彼らのふるさとが薄らぐようなことにはしたくない。

 今、「上野間小ふるさとプロジェクト」が進行中である。

 第一弾は、一昨年度制作した『思い出のアルバム』。開校以来の全卒業生の集合写真を小ホールに展示した。授業参観や行事に来校した保護者や地域住民の足が止まる。親子三代の写真を見つけるなど大好評だ。

 第二弾は、『マスコットキャラクター』の制作。昨年度、児童会が中心になって作った。児童から募集したデザインを、プロに安く仕上げてもらい、なかなかの出来映え。学校と地域、共通のキャラクターとして愛されるよう育てていきたい。

 第三弾は、『上野間ふるさとカルタ』の作成。昨年度末から取りかかっている。児童だけでなく、長寿会など地区の協力を得て作る予定だ。

 「ふるさと上野間」を、そう簡単に廃れさせるわけにはいかない。

 (吉川正美・美浜町立上野間小学校長)

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