【私を支えた「この一冊」(23)】中学生へ やり直してみないか

有正省三 著 みかしほ新書

人の幸せは
人とのつながりによって
幾倍にもふくれ上がる

 この本を見ると、新任として初めて担任をもつことになったときに、周りの先輩の先生の真似をして、毎日学級通信を書いていたころを思い出す。生徒指導に苦労し、学級がうまくいかなくて、明日はどうしようと途方に暮れていたことが何日もあった。そんな時に、黙って先輩が私の机上に置いていってくださった本がこの本である。

 学級通信に何を書こうか迷ったときは、この本を開いて何度も読んだ。生徒を励ますつもりで読んでいたが、はっと気付かされる数々の詩に、実は、自分自身が一番励まされていたのだと思う。新任から八年間務めた学校を去るときに、一番感じたのも冒頭のこの言葉だった。

(天野孝志・岡崎市立六ツ美北中学校長)

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