私が最近弱っているのは毎日「なんとなく」食べているからかもしれない

小倉朋子 著 文響社 1250円+税
小倉朋子 著
文響社
1250円+税

「食べる」を大事にするだけで人生が変わる――。著者の「食べる」へのこだわりと深い洞察が味わえる。冒頭、担当編集者が前書きを寄せている。多忙から、食生活をないがしろにした生活を送っていたが、著者と出会い、一食ごとに向き合って食べるようになって生活し、生き方が変わったと。

章立てを「皿」と表し、その一皿目は「私が自信を持てないのは、『五感』を使っていないからかもしれない」。ここでは、視覚、嗅覚、触覚、味覚、聴覚が鋭くなる食べ方を教えてくれる。

たとえばりんごは「シャリシャリ」とのイメージだが、薄い輪切りにすると、かむうちに「シュワッシュワッ」と泡のような柔らかな音に変わるという。

また「私がコミュニケーション下手なのは、美しく食べていないからかもしれない」では、所作だけにこだわるのではなく、一緒に食べる相手、生産者のほか、食材そのものに思いをはせ、空気や水、土、食器、歴史や経済、文化など全ての存在を意識して敬意を払う必要性を指摘する。

加えてひとりご飯は自分へのおもてなしとし、食べものをいとおしめば、自分にエネルギーが注ぎ込まれてくるとする。

ダイエットの助言では、「食べたい」ときには10秒間、見つめて問いかける。食事の前には1杯の水を飲むなど、理にかなった食習慣も満載だ。食べる行為が変われば人生も変わる。説得力のある事例で満たされている。

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