言葉がすらすらでないんだ

スー・コトレル 著 大月書店 1500円+税
スー・コトレル 著
大月書店
1500円+税

「やあ、ぼくはハルオ。11歳。言葉がすらすら出ないんだ」。

ハルオ君が続けて説明する。ぼくが「どもる」ってことは、見た目ではわからない。ほかの子と同じだもの。でも、友達は気付いている。ぼくの話し方が、他の子とは少し違うってこと。「どもる」のを「吃音」という。言葉が口から出るときに最初の音を繰り返したり、詰まらせたりして、すらすら出てこない。特に、話しはじめによくそうなる。店がすいているときは大丈夫でも、レジが混んできて後ろにたくさん人が並んでいると、あわてて言葉がつかえてしまう。

ハルオ君の分かりやすい説明から、吃音とはなにか、どんな気持ちになるのか、周囲はどうすれば吃音のある子どもを支えられるのかが、よく理解できる。吃音のある子どもにとっては、吃音が自分に与える影響を理解し、周囲の大人と話し合うきっかけをつかめる。周囲の子どもたちも、吃音のある友達への理解と友情が深まる。

吃音の人に会った経験がない人は、吃音について「気にしないよ」と声をかけてあげるのがいいと思っているようだ。でも、吃音の人に会ったことがある人は、「ゆっくり話してみたら」とアドバイスする傾向がある。

吃音は世界中で見られ、状態像には個人差がある。ハルオ君の説明が全てはないが、これが吃音への理解を促すのは間違いない。支援に役立つ「わかって私のハンディキャップ」シリーズ第4弾。

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