教師のためのほめ方 ケースワーク20

小笠原恵 著 金剛出版 2200円+税
小笠原恵 著
金剛出版
2200円+税

「意見がまとまらない」「教師に反発する」「すぐにキレる」――。そんな子どもたちの行動を心理学理論から導かれた「ほめる」で変えていく。

著者がこれまで出会ってきた教員の取り組みをヒントに、20の具体例を挙げている。

ルールが守られない学級などへの対処法が盛り込まれいる実践編と、ほめ方の研究などを解説している理論編の2部構成となっている。

実践編では具体的な事例について解説。けんかが多い学級では、学級経営のひとつとして、他者と適切に関わっていくためのスキルを養う技法であるソーシャルスキルズトレーニング(SST)の活用を提案する。

このスキルを身につけるには、5段階の過程が必要だ。それは、(1)スキルがなぜ必要なのか(2)手本となる他人の振る舞いを見せる(3)スキルを先生や友人に向けて練習で行ってみる(4)行動や反応を振り返り、適切であればほめ、不適切であれば修正する(5)教えたスキルを指導場面以外でも発揮できるようにする――。このSSTは、通級指導で導入されているケースも多い。

理論編では、ほめる行為についての調査や実験研究を報告している。ほめる効果に関しては、1歳未満の乳児であっても、笑う行為に反応を示すとの調査結果が示されている。こうした行為が子どもの安定した情緒を育んでいくと指摘している。

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