観光教育への招待

 寺本潔、澤達大 編著 ミネルヴァ書房 2000円+税

寺本潔、澤達大 編著
ミネルヴァ書房
2000円+税

旅育や観光の教育、社会科に携わる教職員などに向けられている。観光教育の興味深い実践を行っている学校や、地域の取り組みの実例、観光教育の可能性がまとめられている。小・中・高校を貫く観光教育の実践書。

7章構成で、観光に備わる教育力やESDの視点に立った教育実践、小・中・高校の観光教育の実際と教材開発について書かれている。

第6章には、法政大学女子高校の特別講座「旅する人の観光学」が取り上げられている。この講座は3年生が対象で、既存教科の枠にとらわれず、生徒が自ら調査し、研究し、発表し、論文を作成して学びを深めていく選択授業。1年間を通して、観光を学術分野として学ぶ。

都内の都道府県アンテナショップを巡って行う擬似的な旅行体験では、ショップの目的や愛郷心をインタビューし、地域性の比較を行う。3泊4日の研究旅行もある。事前準備では各々のグループが架空の旅行会社となり、テーマを持って京都の旅をプレゼンテーションをする。

実際に旅をし、その後レポートや新聞制作を行い、観光学に大切な客観的な捉え方も体得していく。生徒が、今後も能動的な学びに結びつけられるように、調査、研究、プレゼンテーションの技術を身に付けるねらいもある。

内容は、社会科や総合的な学習への発展に最適だ。観光・地域人材に必要な力である基礎的知識、人間力、発想力と独創性の3つを育む視点と方法論を学べる。

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