教育現場では、デジタル環境の整備が必須となっている。
文科省では、デジタル教科書の位置付けに関する検討会議が開催され、教育関連企業は、さまざまなデジタル教材を開発している。そんな中で、世界に広がっている教育改革とデジタル環境との関係を、多くの事例を挙げながら述べている。
著者であるICT CONNECT 21(みらいのまなび共創会議)の赤堀侃司会長は、これまでに数多くの国を訪れている。同会長が、国内外で実際に見聞きしたエピソードや現場の声とともに、デジタル導入で変わる教育について言及。
さまざまな学校での授業や子どもたちの様子、教員の子どもへの対応など、幅広く盛り込まれており、参考になる情報が満載だ。
全10章と終章による構成で、各章では▽教育モデル▽教育システム▽学習の仕方▽学校から社会指向へ――の変化などについて書かれている。終章は、デジタルが教育に果たす役割について。
また各章の末尾では、章の内容がまとめられており、要点を理解しやすい編集となっている。ICTやアクティブ・ラーニングなど、教育用語の説明もされているため、分かりやすい。巻末には索引があり、キーワードをもとに、知りたい部分に即座にたどり着ける。
研究と教育実践の視点から、デジタル教育などについて語っている。