平成の学校歳時記

向山行雄 著 第一公報社 2200円+税
向山行雄 著
第一公報社
2200円+税

多忙で、教師が子どもと向き合う時間が十分に取れなくなっている。日々の業務に追われ、授業の準備に時間を使うのも難しい。いじめや不登校など、学校の責任を問われる問題も多々起こる。教師の負担は増す一方。

そんな中でも、日本の教師は、世界に誇れる授業研究に尽力してきた。

著者は全連小顧問で帝京大学教職大学院教授。日本の学校教育を支えている関係者の役に立てればとの思いで、筆を執ったという。

学校の1年間の景色を、学校安全や組体操など、学校教育を取り巻く近年の動向と関連させながら語っていく。

管理職への道や学級経営に必要な知識が満載。小学校長や全連小会長を経て現在に至る著者自身の経験に基づいて述べているため、現場の教員の真に身になる情報を受け取れる。

いじめや体罰の問題にも言及。具体的な事例を挙げ、マスコミや文科省の対応、現職教員の声などを取り上げている。

現下の学校に対しては「万事にそつがなく、さらりと水に流れていくよう」な印象を持っている。そんな淡い印象の「平成の学校歳時記」についての違和感を掲載。

書名に「歳時記」との言葉を使ったのは、学校が本来持つべき牧歌性への憧憬を表現するためである。そんな牧歌性を感じられる内容となっている。

平成の学校づくりシリーズ第3作。

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