「ミーンミーン」「カナカナカナ」「シャーシャーシャー」。ミンミンゼミにヒグラシにクマゼミ……。日本のセミは種類が多い。世界に誇れるいい声だ。セミには目が5つ。とってもよく見える。でも耳は聞こえない。大砲を放っても気にしない。
母セミが木に卵を産み付けると、ハチが寄ってきて、一緒に卵を産み付る。ハチの幼虫がセミの卵を食べて育つための寄生だ。でも母セミは、追い払わない。
ページの右側にはファーブルと昆虫たちの物語。左側には愛きょういっぱいの昆虫のイラスト。ホタルやモンシロチョウなど10以上もの昆虫のエピソード、ファーブルの研究室の写真なども。かしこさや粘り強さ、昆虫の愚直さが、いとおしくも思えてくる。
『ファーブル昆虫記』のエッセンスと心がつまった児童書。