生徒指導の危機

保坂武道 著 中西出版 1600円+税
保坂武道 著
中西出版
1600円+税

子どもや青少年の粗暴な行動や被害は、全体的には減ってきているが、深刻な状況だ。いじめによる自殺や殺人事件など、防げるであろう問題が跡を絶たない。少年少女たちの居場所のなさが根底にあり、教育現場の大きな課題でもある。こうした課題に対して、現代に即した「新しい生徒指導」の在り方や対応を示した。

生徒指導の基礎から小・中・高校別の対応、授業改善と校内研修などの項目で構成されている。校長としての役割や取り組みなども明記。幅広い視点から生徒指導について示唆する。

また「特別の教科 道徳」とも関連させ、道徳科教材のヒントともなる。総合的な学習や特別活動とも結び付けている。

生徒指導の推進に当たって欠かせない「学校生活のきまり」ついても言及。4校の校長を務めた著者ならではの視点で語られている。「学校生活のきまり」の提案書や大学での実践例も収載されている。
生徒指導だけではなく、不登校やいじめ、教育相談についても明記。ネットによるいじめの実態など、現代の教育問題に特化した内容を学べる。

教育相談では、「教育カウンセリング六つの実践」として、具体的な授業例を示した。

著者は本紙で連載中。「魅力ある学校づくり、『人間の尊厳』を大切にする教育の実現を目指して研鑽に励んでほしい」と、現場の教員と教員志望の学生らにエールを送る。

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