駅鈴

久保田香里 作 坂本ヒメミ 画 くもん出版 1600円+税
久保田香里 作
坂本ヒメミ 画
くもん出版
1600円+税

およそ1300年前の奈良時代。国家の一大事や急を知らせる使者は、駅鈴はゆまのすずを鳴らしながら、長距離を短時間で移動するために、馬を乗りかえて都を駆けた。馬家うまやが、馬を乗り換えたり、休息など身支度を整えたりする中継地点の役目を果たす。13歳の少女、小里の夢は、祖父のような駅長うまやのおさになることだ。

メールも電話もない時代。確実に伝えるために整えられた交通と伝達システム。この職業や地域は実在し、史実が織り交ぜられているが、物語はフィクション。奈良時代の近江国(滋賀県)を舞台にした青春ストーリーの時代ノベルだ。

女性が仕事を選べない時代に、自分の夢と取り巻く状況に翻弄されながらも、ひとつひとつ夢の道を進み、決断していく姿は、いつの時代も気風が良い。歴史への興味を広げ、キャリア教育にも資する。