イヌのむかしばなし ひまなこなべ

萱野茂 文 どいかや 絵 あすなろ書房 1400円+税
萱野茂 文
どいかや 絵
あすなろ書房
1400円+税

「アイヌのむかしばなし」新シリーズ、先住民の昔話えほん第1弾。万物に神が宿ると考えるアイヌに伝わる、くまの神と道具の神の物語。くまの神は特別な存在。肉や毛皮をもたらしてくれるお礼に、感謝の気持ちを込めて宴を開く。くまの神は喜び、再び現れ、また富をもたらす。くまの神を踊りでもてなす若者。神はこの若者に会いたくて、何度もくまに姿を変えてやってくる。

物も命も丁寧に扱うことで幸せが訪れる。アイヌの教えが宿る物語。色鉛筆タッチの柔らかい色使いは、優しく幻想的な世界観を描く。アイヌは、文字は持たないが、物語や伝説、体験など、大切な教えを口承で語り継いできた。どんな道具でも大切にし、洗うものは洗い、掃除するものは掃除すると、道具の神は必ず恩を返してくれる。親子で読みたい物語だ。

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