あしたがすき 釜石「こすもす公園」きぼうの壁画ものがたり

指田和 文 阿部恭子 絵 ポプラ社 1300円+税
指田和 文
阿部恭子 絵
ポプラ社
1300円+税

東日本大震災後、岩手県釜石市の藤井夫妻は、子供たちの遊び場にと、自らの畑に「こすもす公園」をつくった。

ある雨の日、遊んでいた女の子が、公園横にある工場の壁を見て「津波みたい」とつぶやく。津波が子供たちの心に刻み込んだ傷は、なお深い。

夫妻は壁に絵を描くのを思いつく。工場の社長に話して許可をもらい、タイに住む画家が引き受けてくれて、明るい太陽の絵を描いた。幅43メートル、高さ8メートルの壁は、延べ500人が約1年間をかけ、立派な壁画となった。

その過程を、児童文学作家と壁画の画家が絵本にした。

津波から命からがら逃れた怖い体験をもつサキちゃんを主人公に、周囲の子供や大人たちが、壁画制作を通して笑顔を取り戻していく。

明るい太陽は、きょうも子供たちを見守っている。