徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃

日本財団子どもの貧困対策チーム 著 文藝春秋 780円+税
日本財団子どもの貧困対策チーム 著
文藝春秋
780円+税

昨今、「子供の貧困問題」が社会問題として大きく取り上げられている。しかし、これが日本全体を揺るがす問題で、国民一人ひとりの将来や、老後の生活まで脅かす課題だと認識されていないのではないかと訴える。

この問題が関心を呼ぶ理由には2つの意外性があるとも指摘。一つは、多くの人が「日本に子供の貧困があるのか」と感じる点。2つ目は、貧困状態にある子供の割合が全国平均で16.3%と、高い数値にあるという事実だとする。

このような背景を踏まえ、同財団対策チームは、この問題を「一時の流行にしてはいけない」と強く訴える。問題の放置や無関心の結果が、国の財政や経済にも負の影響を及ぼすと述べる。全国民の生活にも暗い影を落とす課題として、豊富なデータと合わせて示す。

貧困問題の当事者と経験者のインタビューも掲載。登場する子供たちは、厳しい環境の中でも将来の夢を描き、それぞれが力強く人生を歩んでいる。そんな大きなきっかけや要素なども丁寧に記す。貧困連鎖を断つための効果的な考え方の仮説も提案する。

ポイントは、「社会的相続」「非認知能力育成」への着目。社会的相続とは、子が将来、社会で自立的に生きていけるよう提供するお金や時間、生活習慣など、「自立する力」の引き継ぎ。「非認知能力」育成の意義は、意欲や自制心、やり抜く力などの強化。海外の研究成果も考慮し、一連の提案を行っている。

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