池上彰のよくわかる世界の宗教

池上彰 著 こどもくらぶ 編 丸善出版株式会社 各3000円+税
池上彰 著
こどもくらぶ 編
丸善出版株式会社
各3000円+税

自分はなぜ生まれてきたのだろうか——。生きている意味や死後の世界を考えた経験は誰しもあるだろう。人が安心してより善い人生を歩むにはどのように生きればよいのか。死を恐れずに、他者と自分を大切にして生きるにはどうしたらよいのか。

(1)仏教(2)イスラム教(3)キリスト教(4)アメリカの宗教の4巻からなるシリーズである。

各宗教の起源や教えを説いた人物などを説明し、伝わった道筋を地図で表す。日本との関係を取り上げ、他国のどんな宗教がどう影響したのか、理解が深められる。

仏教では、日本独自の神道を学べる内容も。「千と千尋の神隠し」といった、子供が身近に感じられる題材と結び付けても解説する。日本では馴染みが薄いが、世界では大きな教勢のあるイスラム教は、一般に誤解が多いので勉強になる。キリスト教では、クリスマスなどについて新たな視点で見つめられる。アメリカは人種のるつぼといわれるだけに、宗教は多様な顔を持つ。

各ページの下部には、「カースト」や「聖徳太子」などの説明があり、語句の意味や人物について正確に理解できる。全編カラー。イラストや図の多用で、子供が読み進めやすい編集となっている。巻末の「全巻さくいん」により、他巻のキーワードも追える。

概説なので、解説不足はあろうが、国際理解、異文化理解に宗教は欠かせない。敬遠せず、正面から見つめたい。