一日だけうさぎ

原知子 文 こばようこ 絵 くもん出版 1200円+税
原知子 文 こばようこ 絵
くもん出版
1200円+税

その日は突然やってくる。

夜寝ていると、からだがもにょもにょしてきて、耳がぐいーんとひっぱられる感じがして、だんだん熱くなってくる。

朝が来た。町のみんながうさぎになる1日が始まる。

年に一度、人々がうさぎとして生活する「うさぎの日」を描く。冒頭、主人公がうさぎへと変わる擬音が小気味よく、明朗な文体で一気に引き込まれる。

学校の友達も、先生も、この日はみんなうさぎだ。朝礼で校長先生が言う。「人間のときにはわからないことを感じてみてください」。思わぬ出来事に心躍り、新たな発見は人の心を優しくする。うさぎの目線で日常生活を捉え直し、世界に柔らかくも鋭い眼差しを向ける。

「第16回おはなしエンジェル子ども創作コンクール」最優秀賞作品。作者は当時小学校3年生だ。児童の想像力に無限の可能性を感じる。