障がい者の仕事場を見に行く(全4巻)

小山博孝 文・写真 童心社 各巻2800円+税
小山博孝 文・写真
童心社
各巻2800円+税

いろいろな場所で働く多様な障害者を訪れ、多種の仕事と働きぶりをまとめ、活写していく。

第1巻は「ひとのために働く」。仕事場は保育園、介護施設、移動スーパー、乗馬セラピー。第2巻は「学校で働く」で、教師、給食センター、図書館、特別支援学校。第3巻は「伝統や先端の世界で働く」で、神楽面・衣装製作、太鼓集団、高性能マイクロホン製作、バイオ野菜。それぞれの仕事場でさまざまな能力を発揮して働く様子がよく分かる。こんな仕事もしているのかとの驚きもある。

第4巻は、社会福祉法人などの理事長を務め、教育や就労などの面で障害者の社会参加を支援している松矢勝宏さんが編著。「私たちのこと、もっと知ってほしいな」と、障害理解を解説。複数の保護者がわが子の生い立ちと今をつづり、1巻から3巻までを含めた対談も収録。

神奈川県相模原市の津久井やまゆり園で起きた、戦後最大の殺傷事件から1年が過ぎた。障害者への差別や偏見は、残念ながら、消え去ってはいない。だが、大半の差別や偏見は、概して「未理解」に端を発している。そうした「いまだ理解せず」を超えるためには、知ろうとする態度とチャンスが大切だ。そして、それを心に刻む営みが。それは、人生の早い時機ほどよいだろう。この全4巻は、そのための大切な入り口となってくれる。

学校図書館や公共図書館には、ぜひとも備え置きたい。