先生のための小学校プログラミング教育がよくわかる本

(一社)みんなのコード代表理事 利根川 裕太 × 教育ライター 佐藤 智にインタビュー

(一社)みんなのコード 編著 翔泳社 1680円+税
翔泳社
1680円+税
不安を抱えている全員に読んでいただきたい

小学校プログラミング教育の必修化に向け、多くの小学校や地方自治体で研修や講座が行なわれている。この8月、(一社)みんなのコード代表理事の利根川裕太理事と、教育ライターの佐藤智氏が、『先生のための小学校プログラミング教育がよくわかる本』を上梓した。同書には、プログラミング教育についてのポイントや、授業への盛り込み方などが記されている。著者2人に内容について聞いた。

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――本書の役割は

利根川 第4次産業革命を迎える社会において、子供たちが生き抜くためにはプログラミングの素養は欠かせません。しかし、教えることになる先生方のほとんどが、プログラミングについて「難しい」というイメージしか持っていません。その上、どの学年・どの教科で実施するかが示されていないので、準備のしようがないという思いもあるようです。そこで、先生方のヒントになるようなプログラミング教育の内容を一冊にまとめようと考えました。

佐藤 私は教育ライターとして、先生方のお話をたくさん伺う立場にあります。しかし、プログラミングについては素人。そこで、パソコンに苦手イメージを持つ先生方の声を代弁してインタビューにあたり、分かりやすくプログラミング教育をかみ砕きました。

――具体的な内容は

利根川 前半では、文部科学省の考え方、コンピュータとプログラミングとはそもそもどんなものなのか、そして、プログラミング教育が目指すものをお伝えしています。その上で、小学校プログラミング教育実施のポイントをまとめました。小学校の先生からいただく質問や不安の声を、解決できるような作りを意識しています。

後半は、小学校の先生方向けに、プログラミング×教科(国語、算数、理科、外国語活動、総合的な学習の時間、特別講座)の授業を紹介しています。授業をする上での設備、単元の流れ、準備の仕方、そして本時の展開などを載せています。

佐藤 各事例におけるポイントを利根川さんがまとめているので、取り入れるべき視点を得た上で、実践を読むことができます。

また、プログラミング教育に込めた先生方の思いや戸惑いも、インタビューでまとめていますので、共感しながら学ぶことができるはずです。

――どういう人に読んでほしいか

利根川 全面実施は平成32年ですが、プログラミング教育に必要な予算取りや研修準備は、もう待ったなしの状況。すぐにでも動き始めなければいけません。本書には、校長先生や教育委員会の方などにも参考にしていただけるよう、先行実施例を紹介しています。現場の先生方はもちろん、条件整備のスケジュールも掲載していますので、教育行政や管理職の先生方にも手に取っていただけるとうれしいです。

佐藤 プログラミング教育に不安を抱えている先生方全員に読んでいただきたいと思っています。プログラミング教育を行うには、まず教材に触れてみることが重要。付録にプログラミング教材一覧を付けていますので、気軽に一歩が踏み出せるはずです。ぜひ本書を読んだ方が学校の核となって、プログラミング教育を推進していってください。