カラスだんなのはりがねごてん

井上よう子 作 くすはら順子 絵 文研出版 1200円+税
井上よう子 作
くすはら順子 絵
文研出版
1200円+税

駅前広場のけやきの木には、カラスだんなの「はりがねごてん」がある。大きくて立派だけど中に入ったものはいない。わかいカラスのカンタは、カラスだんなに憧れている。「中もりっぱって、ほんとかなー。いっかいこっそり……」。そこにカラスだんなのおでまし。「みせてやらんでも ないぞ」。

はりがねごてんのなかにはかがやく宝物がいっぱい。鏡や金細工、銀の玉、ガラス玉――。そのとき、二人の男がやってきた。手にははしごとチェーンソー。けやきの枝が切られて、はりがねごてんは壊れ、宝物もごみぶくろに入れられてしまう。「あのお宝はガラクタだったのか」おちこむカラスだんなは、はらっぱに残されたガラス玉をひろう。ほかの人にはガラクタでも本人には宝物。カラスたちは誰に何を言われてもきれいなものを集め続ける。