脳働的な英語学習のすすめ 「プロ教師」に学ぶ真のアクティブ・ラーニング

開隆堂出版 中嶋洋一 責任編集 2700円+税
開隆堂出版
中嶋洋一 責任編集
2700円+税

次期学習指導要領の要として学校現場での具現化が目指されているアクティブ・ラーニングとしての「主体的・対話的で深い学び」。

この学びの考え方と具体的な展開のポイントが12人の教師の実践とそこで得られた教訓を織り交ぜ、分かりやすく説明されている。

中でも、学習者である子供たちが、真に主体的、能動的に学ぶ授業を実現するため、まえがきに脳が働く「脳働的」実践のメカニズムが丁寧に記されているのは興味深い。

「脳は本人の願いを叶えようと働く。だから、何かを成し遂げようと強く願っている人はアクティブな状態になっている」「脳はすぐ忘れるという特徴がある。断片的でつながっていないことは覚えられない」「脳はイメージに反応する。頭の中にイメージできないことは理解できない。理解できないことはやろうとしない」などの言葉は示唆に満ちている。

これらの視点から、学習を進める際の既習と新出事項の関連付け、個々の子供が「できそうだ」と学びの見通しを持てる働き掛けの工夫などの大切さが打ち出されている。

責任編者は、「『プロ教師』として教師年輪を残そう」とも訴える。プロ教師とは、学習者と心を通い合わせながら、学力と人格を育む授業を行う者だと指摘。

合わせて、教師年輪を確かに残すため、自分の頭で授業成果を分析し改善するという継続的なプロセスの積み上げも強調している。