読み聞かせは魔法!

明治図書出版 吉田新一郎 著 1900円+税
明治図書出版
吉田新一郎 著
1900円+税

学校、家庭、図書館で広く行われている「読み聞かせ」。著者はこの状況を歓迎しながらも、発達段階を考慮せず、単に「読み聞かせる」方法に偏った現状の取り組みに疑問を投げ掛ける。

読み聞かせに熱心な指導者からも、子供によっては「心の中に本の情景が何も浮かんでいない」「本の内容が理解できていない」などの課題が突き付けられていることを指摘。その上で「読み聞かせの目的は、それぞれの子供たちが本の記述や主張を考えながら内容への理解を深め、本を好きになること。読み聞かせ自体は手段のひとつ」と提起する。

そうしたこともあり、日本と欧米における目的や方法を比較し、読み聞かせの活動の質を高める改善アドバイスを手掛ける。

例えば、欧米では、読み聞かせの目的を「読み方を学ぶための見本」にしていると説明。そのため、読み手が、自分なりの読み方を通じた理解やポイントを示す。聞き手も各自の気付きについて話し合い、読み手にも示すことで、自立した読み手の育成を考えた相互交流が大事にされていると述べる。

一連の問題意識を踏まえた活動における成功のコツについて▽全体のカリキュラムを考えた目的意識のある展開▽聞き手のニーズに合う活動をするための継続的な観察と評価――を挙げる。

子供たちの読む力を高め、読むのを好きにさせる「考え聞かせ」や、読み手と聞き手による「対話読み聞かせ」も紹介されている。