えんたくん革命 1枚のダンボールがファシリテーションと対話と世界を変える

川嶋直、中野民夫 著 みくに出版 1500円+税
川嶋直、中野民夫 著
みくに出版
1500円+税

「授業のやり方がマンネリ化してきた」「生徒たちがなかなか活発に意見交換してくれない」。そんな悩みを抱く先生は「えんたくん」を使ってみてはどうだろうか。

「えんたくん」とは直径1メートル程の丸い段ボールの板に、同じく円形のクラフト紙を重ねたもの。人々が円座になって膝の上に「えんたくん」を乗せ、自由にメモを取りながら会話するのに使う。課題解決や同意形成の方法が格段に変わるというから興味深い。

本書では「えんたくん」の作り方から活用法、効果までを発案者本人が丁寧にまとめている。

特に3章「えんたくんミーティングをはじめよう」では、事前の準備やテーマ決めのコツ、運用中と後に心掛けることを取り上げている。「えんたくん」初心者に向けた説明が充実している点が特徴。

それらを踏まえた上で4章では、高校や大学、幼稚園などで実際に「えんたくん」を用いたケースを実践者が紹介する。例えば生徒80人を対象に国語の授業で使った高校では、従来以上に協力的な雰囲気が生まれたとか。「えんたくん」を囲めばおのずと笑顔が生まれ対話が弾むとも。

著者のひとり川島直氏は、体験学習や企業研修の分野で革新的なコミュニケーション術を提案してきた人。「えんたくんと細かく配慮された場つくりで、対話に革命が起こるかもしれない」と述べる。

「えんたくん」を通して、自らの授業の在り方を振り返ってみるのもいいだろう。